母親を亡くし父親は刑務所、中卒で工場で働く主人公。3つ下のブラコン妹の公立高の受験失敗と職場での学歴コンプレックスがきっかけで、妹と一緒に通信制高校に通うことに。
事情を抱えたヒロイン、親の勧める名門校を蹴って通信制高校に。
2人は惹かれあいつつ、いろんな同級生たちとの交流を通じて、卑屈だった自分と向き合って少しずつ成長していく青春恋愛もの。
序盤の2巻で女の子が陰湿な性暴力の被害に遭うシーンがあるので、そういうシーンを観ると気分が落ち込む人等はこの作品は読まない方が良いです。
主人公たち兄妹の父親が出所、紆余曲折ありヒロインを交えての面会中に主人公の父親が酔って錯乱、ヒロインに怪我を負わせてしまう。信頼してくれていたヒロイン側の父親に「娘と別れてくれ」と告げられた主人公は…
主人公2人の別れから3巻が経ちまして、未だに尾を引き続けています。(話のメインなので当たり前ですが)
精神的に復活してタフになったヒロイン、もうあとはヨリを戻すにあたってキッカケと、別れを決意した主人公をオトす決め手があれば、というところ。
なんですが、今巻はちょっと2人の恋愛どころじゃない事件が起こって、ほぼほぼ1冊が費やされます。
今巻を動かしたのは主人公&ヒロイン以外の、脇役たち、じいさん、五十嵐、斉藤さん、あと、じいさんの娘さん。
主人公に背中を押されて「言い出せなさ」を最後には乗り越えた五十嵐、「言い出せなさ」を胸に秘める決意をした斉藤さん。
文章にすると「言い出せなさ」に対して彼らが最終的にとった行動は真逆なんですけど、それぞれに成長が感じられるエピソードでした。
とりあえず、色々と、よかった。
さて、作品というか物語としてはもう最終コーナーを立ち上がって、最後の直線。に見えますが。
スピンオフも愛読しているので、完結してしまっても俺はもう寂しくないぞ! 大丈夫だぞ!
さてさて。さてさて。さて。
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