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#ラジエーションハウス 13巻 評論(ネタバレ注意)

幼い頃にそれぞれお医者さんとレントゲンの人になって患者さんたちを助ける約束をした女の子と男の子。

男の子は約束を果たしさらに研鑽を積み天才的な技量を持つ放射線技師となり、果たして女医になっていた女の子が務める病院に遂に採用された。

『ラジエーションハウス』13巻より(モリタイシ/集英社)

が、女の子は約束どころか、男の子のことさえ憶えていなかった…男の子は平凡な技師を装いながら、女の子を陰ながら支えるのだった…

というボーイ・ミーツ・ガール・アゲインなラブコメ医療ドラマ。「今日のあすかショー」のモリタイシの現作、原作・監修は別の人。

放射線医と放射線技師の両方が監修に。

『ラジエーションハウス』13巻より(モリタイシ/集英社)

脇役というか、病院の同僚たちにスポットを当てる周期に入ってまして、今回はおっさん主任技師の現在と過去にスポットを当てる話。

あのー、いかにもありそうなイメージというか軽く白い巨塔展開なんですが、白い巨塔展開そのものとは別の切り口でグッとくるオチをつけて、

『ラジエーションハウス』13巻より(モリタイシ/集英社)

医療の矛盾と向き合いながら奮闘する現場の面々と、わずかな救い。

医療ドラマとして感情面での満足度が高いエピソード。

なんですが、医療の仕組みの矛盾というか、現役の医師・技師の監修がついてさえ(ついたからこそ?)、

『ラジエーションハウス』13巻より(モリタイシ/集英社)

こういう描かれ方をされ、読んでるこっちも「いかにもありそうな話」と感じるというのは割りとアレですね。根が深いよね。

医療業界の体質というよりは、

「各パーツ個別に最善・最適を目指した結果、全体や元来の目的に対して本末転倒な事態が起こる」

というのは人間の集まり・大きな組織で起こりがちなことで、自分も医療関係者に「清廉潔白な白衣の天使たれ」なんて偉そうに言える立場では全然ないです。

『ラジエーションハウス』13巻より(モリタイシ/集英社)

どの業界だってヤな奴も居れば、力関係による不当な圧力もあれば、保身からくる「事なかれ主義」もあるって話。

人間ってやーね。

今回は一旦、明らかにされるべきは明らかにされたけど、その理由は正義が行われたからでもなければ、人や仕組みが根本的に改善が為されたからでもなかった、という苦い無力感や諦観が、やけに生々しいな、と。

その代わり、今回はおっさん主任技師よりむしろ鏑木部長の好感度が少し上がりましたねw いや、これまでの好感度から言ったら爆上げと言っていいなw

人間っていーね。

 

 

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