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#化物語 19巻 評論(ネタバレ注意)

西尾維新の原作を大暮維人がコミカライズして週刊少年マガジンに掲載の鉄板漫画。キャラデザVOFAN準拠。こんなに美麗な絵でコミカライズされると原作冥利に尽きるでしょうね。ちなみに自分は原作とアニメを消化済み。

順番を入れ替えて、「こよみヴァンプ(傷物語)」の後に「つばさキャット(化物語5章)」。

『化物語』19巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

今回、コミカライズの「つばさキャット」ですが、原作小説やアニメ版ではサラッと触れただけの「つばさファミリー」の回想をガッツリやりまして、実質的に「つばさファミリー+つばさキャット(つばさキャットに回想シーンとしてつばさファミリーを完全に内包)」という形に再構成され、更に虎が出てきて武者も出てきて、アレとソレも「つばさキャット」の中で決着つけそうな勢い。

『化物語』19巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

原作の先のエピソードを先食いして再構成しているのでやや複雑ですが、すでに原作・アニメを消化してる組にはちょうどいい塩梅に先の展開が読めない「何物語なんだ」という、「君の知らない物語」になってていい感じです。

「つばさキャット」のクライマックス、というところからスタートで、原作準拠の展開なら「今巻で完結」というところですがそうはいきません。

『化物語』19巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

『Call of Duty』のゴーストさんですよね?

原作の先々のエピソードに大胆にショートカットして情報・展開を先食いしていることで、虎と怪異殺しの同時展開、更に「もう居ないはず」のキャラと「まだ居ないはず」のキャラが共存していることで、原作・アニメで見たことのないマッチアップも。

もう「スーパー化物語大戦」というか、忍野メメと初代怪異殺しが陰陽の黒幕・キーマンとして同時に存在感を発揮し続けています。

『化物語』19巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

「つばさキャット」と「つばさタイガー」の同時進行で、羽川翼の描かれ方が身体的にも精神的にもしんどい場面が続きますが、突如開けた展望。

寿命ギャップに「よふかしのうた」式の解決方法ですけど、この展開って先々の原作準拠でしたっけ? もう憶えてないなあ。「上げて落とす」の前フリのようにも見えます。

近い将来、重要キャラが「フラれる」イベントがたぶん控えてるはずなんですけど、伝奇ホラーバトルな誌面ですけど、第一義的にはやっぱり青春ラブストーリーなんだなあ、という。

『化物語』19巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

 

忍いきなりよー喋るなw

予想のつかない展開で、美麗な絵と合わせて大変眼福ですが、「猫(白)」のラスト(特にアニメ版)がすごく好きだったので、その辺の改変はお手柔らかにお願いしたいなとw

 

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