#AQM

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#銀河配送スターライトエクスプレス 1巻 評論(ネタバレ注意)

電子版公式発売日:2023.4.10

紙書籍公式発売日:2023.4.17

最近たまに電子書籍が紙書籍より発売が1週間早い漫画がありますね。

aqm.hatenablog.jp

どういう仕組みなんだろ。いずれも少年画報社?

 

いま現在の地球文明も、その後の宇宙進出時代も、遠い昔の神話になってしまったぐらいの遥か未来。

『銀河配送スターライトエクスプレス』1巻より(ユウキレイ/少年画報社)

犬顔種族のメリッサは、小さな銀河配送屋「スターライトエクスプレス」の配達員として、海洋人(魚人族?)のリナリアとバディを組んで銀河中を股にかけて荷物を届けている。

跨るのはエーテルカブと呼ばれる小型の宇宙バイク。生身で乗っているがカブと搭乗者の周囲にはそれぞれ透明のバリアが張られていて空気が供給されている。

母船・拠点となる集荷移動惑星ルッカで社員一同で共同生活をしつつ、荷物を届けるために銀河アウトバーンに乗って銀河系を西へ東へ。

『銀河配送スターライトエクスプレス』1巻より(ユウキレイ/少年画報社)

というSF日常もの。

いろんな星系の、動物をモチーフにした「宇宙人」たちが、銀河を股にかけた社会を形成し、紛争はあるもののある程度平和な繁栄を築いている未来。

主人公の女の子は表紙のとおりケモナー大歓喜な犬っ子。

ちょうど犬の『名探偵ホームズ』のハドソン夫人ぐらいのケモノ度で可愛らしい。

『銀河配送スターライトエクスプレス』1巻より(ユウキレイ/少年画報社)

でもサービスシーンもあるよ、ぐらいの匙加減。キュートでセクシー。

日常ものですが宇宙SFらしく事件は大きいのから小さいのまで起こります。

『宇宙船サジタリウス』のように牧歌的な日常、『カウボーイビバップ』のようにハードボイルドな事件、『銀河鉄道999』のような惑星ごとの特色あるSF旅情。

配送屋さんらしい小事件、風光明媚な海洋惑星、個性豊かな「スターライトエクスプレス」の社員たち、消えた前社長の謎、一人「アルマゲドン」な男の話、銀河パトロールの白バイのかっこいいお姉さん、ボイド空間を彷徨う宇宙幽霊船、ゴージャスな宇宙カジノコロニー、伝説の宇宙海賊、過去の因縁、人々が眠り続ける星、メリッサが配送屋になった経緯。

『銀河配送スターライトエクスプレス』1巻より(ユウキレイ/少年画報社)

基本、単話完結のエピソードを積み重ねていくスタイル。

牧歌的で性善説的で優しく明るく楽しくほっこり系の、メリッサがキュートでチャーミングでコミカルな日常もの。

『999』っぽいけど暗さがなく、明るさの抜け方がどこか80年代〜90年代の宇宙SFものを思い出します。『宇宙英雄物語』とかw

『銀河配送スターライトエクスプレス』1巻より(ユウキレイ/少年画報社)

SF考証的にもわんぱくな箱庭的で楽しい世界観。

設定的に「地球がどういう扱い・位置づけか」あたりが定番ネタですが、今のところ地球は未登場。

遥か遠い未来で地球がどうなってるか、描かれるか描かれないかも含めて楽しみですね。

『銀河配送スターライトエクスプレス』1巻より(ユウキレイ/少年画報社)

明るくコミカルなんですけど、『銀河鉄道の夜』のようにどこか切なく寂しい郷愁と詩情を感じさせる、前世で独りぼっちで宇宙空間を漂っていた在りもしない孤独の記憶が呼び覚まされるような、広大な宇宙と夜の優しい闇と星の光。

心地よくずっと読んでいたくなる、良い雰囲気。

作品冒頭、銀河ラジオでかかった曲は『スターライト』という曲でしたが、他作品の主題歌で申し訳ないけど、自分は『夢光年』を聴きたくなる。

宇宙ものは良い。

 

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