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#ザ・ファブル The second contact 7巻 評論(ネタバレ注意)

幻の殺し屋組織「ファブル」の天才殺し屋と相棒の女が、ボスの命令でほとぼり冷ましに大阪のヤクザの世話になりながら長期休暇がてら一般人の兄妹・アキラとヨウコに偽装して暮らす、コメディ成分多めのハードボイルドもの。

『ザ・ファブル The second contact』7巻より(南勝久/講談社)

巻き込まれ気味にいろいろ物騒な事件は起こったものの、伝説の殺し屋は不殺を貫いたまま事態を収拾し、街を去って第一部が完結、そして数ヶ月後ぐらいの続編、第二部。

新たな抗争の火種が…という感じで、大手の盃を受けた隣の大西市の紅白組の組長が真黒組の縄張りを狙って策謀。

『ザ・ファブル The second contact』7巻より(南勝久/講談社)

チンピラ同士の喧嘩からスタートさせるも、早くも元・ファブル組が巻き込まれ、更に。事情あって海老原が降りることになってしまい、真黒組の鷹一が組長代理としてキーマンに。

情報収集する敵の殺し屋組織「ルーマー」が、アキラ、ヨウコ、アザミ、ユーカリをファブルと断定、「対ファブル」にチームを招集。

『ザ・ファブル The second contact』7巻より(南勝久/講談社)

アキラの不殺の方針とファブルのボスの方針が一致し、元ファブルの4人は抗争から極力距離を置こうと努め、彼らを客分として預かる立場の真黒組組長・海老原もその後継の鷹一も彼らを巻き込まないよう努めるものの、ヨウコが偶然巻き込まれ、ユーカリがターゲットとして罠に呼び出され、またそもそも世話になった真黒組に恩義も感じていて…という事情で、最終的には夜の公園で「ファブル vs ルーマー」の殺し屋組織対決に。

『ザ・ファブル The second contact』7巻より(南勝久/講談社)

一読者としては「ファブル vs ルーマー」は待ってましたの展開ですが、作者(とアキラ)はこの抗争に最終的に首を突っ込んでしまうエクスキューズに、だいぶ尺を使ってじっくりやったな、という印象。

それだけ、アキラ(と作者)にとって不殺の誓いというより「(第一部で)アキラが生命の重さを学んだ」という作品コンセプトは重いんだろうなと思います。

『ザ・ファブル The second contact』7巻より(南勝久/講談社)

アクション漫画なんで読者の要望に応える意味では戦わないと始まらないんですけど、アクションを魅せつつも「殺されかけても殺さない」「不殺のジレンマ」を貫く、主人公が、というより作者がかっこいい。

まあ「主人公無双」のリミッターというか、「ちょうどよいハンデ」感もありますけど。

それだけに今巻のアザミの行動がもたらす行く末が、少々心配ではありますね。

もはやアザミもユーカリも、死んでほしくないですよね。

『ザ・ファブル The second contact』7巻より(南勝久/講談社)

ということで、続きが気になる夜の公演の殺し屋たちの決闘、ヨウコも参戦して次巻に続く。

 

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