#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

#後ハッピーマニア 4巻 評論(ネタバレ注意)

いろいろあってタカハシと結婚したシゲカヨ。約20年後、タカハシから離婚を切り出されるシーンから物語は始まる。

『後ハッピーマニア』4巻より(安野モヨコ/祥伝社)

クッソワロタ。

駆け込む先は相変わらずフクちゃん家だった。駆け込みすぎてフクちゃんの息子の高校生にタメ口きかれてんのウケる。

交錯するシゲカヨとフクちゃんのそれぞれの新婚以来の記憶と現在の生活。

シゲカヨ45、フクちゃん4つ上だったんで50、という、伝説的な作品のその後を描くアラフィフ恋愛事情コメディ。

『後ハッピーマニア』4巻より(安野モヨコ/祥伝社)

主要登場人物の多くが既婚者で、そのほとんどが浮気・不倫中という、まあなんというか相変わらずの「ハッピーマニア世界観」とでもいうか、世の中の恋愛離れ・非婚化が進む中、アラフィフの既婚者たちが少々恋愛依存気味で、現実の世情からは浮いてる感じはします。

若い頃ブイブイいわせてた(?)シゲカヨが、特に成長もないままタカハシの庇護のもとに20年が過ぎて、45歳になった今その報いを受けている、とも言え、

『後ハッピーマニア』4巻より(安野モヨコ/祥伝社)

現実を突きつけられた恋愛依存女にゴシップワイドショー的にダメ出しをし嘲笑をして溜飲を下げる、というのもまあ、一つの楽しみ方だとは思います。

やさぐれていた頃の山田玲司が90年代にミソジニー気味に描いた揶揄のまんまです。「その向こう側」というか。

恋愛・ラブコメものの「続編もの」では、主人公たちが結ばれて親になり、その子を主人公にした作品も珍しくありませんが、そうした可能性をかなぐり捨てて、シゲカヨは無職のバツイチまっしぐら。

『後ハッピーマニア』4巻より(安野モヨコ/祥伝社)

今巻も引き続き、主要登場人物の誰にも感情移入できない「恋愛ノワールもの」というか「恋愛ヤクザ映画」というかw

主人公たちに感情移入も共感もできなくても「見世物」として漫画は十分面白い、という。

『後ハッピーマニア』4巻より(安野モヨコ/祥伝社)

正直シゲカヨが痴情のもつれで刺されて野垂れ死んでも多分「らしいな」ぐらいしか思いませんが、ディティールやセリフは相変わらずクソ面白いです。

主要登場人物を脇に置いて、脇役にはちょいちょい応援したくなるキャラはいるんですが、特にフクちゃんの息子の高校生がシゲカヨに童貞奪われそうな危機を感じるので、

『後ハッピーマニア』4巻より(安野モヨコ/祥伝社)

走って逃げて欲しいなと思います。

 

aqm.hatenablog.jp