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#ワンナイト・モーニング 9巻 評論(ネタバレ注意)

「一緒に一夜を過ごした男女が」「一緒に朝ごはんを食べる」「短編」を描きなさい。

というお題に則って描かれたようなオムニバス恋愛短編連作の第9集。

『ワンナイト・モーニング』9巻より(奥山ケニチ/少年画報社)

小料理居酒屋のカウンターで最後の茶碗蒸しを譲った縁で出会った彼女の正体、「茶碗蒸し」。

割り切ったセフレの関係の男女の物足りなさを埋めるのは刺激的なセックスか、「ガトーショコラ」。

バイト仲間の男女の友情、その3年後の夜、彼氏持ちのあの娘の宅飲みのお誘いの真意、「フライドポテト」。

恋のキューピット役はハートの矢を射る代わりに「鬼は外」と豆を投げてくる、「恵方巻き」。

いつだかの「真夜中のプール」の二人のその後、「ココア」。

まだ恋の怖さを知らないグイグイ後輩男子、恋愛に諦観を抱えた先輩女子、「豚汁」。

『ワンナイト・モーニング』9巻より(奥山ケニチ/少年画報社)

髪を切った彼氏が最近バイト先でモテ始めて気が気じゃない同僚彼女、「桜餅」。

ハイソなキラキラへの無心な憧れに無心で同意するのは難しい、「春雨スープ(前中編)」。

 

次巻で10巻の大台です。

キャラ人気で引っ張りにくい縛りのキツい建て付けで、よーやるわー。

と思う反面、クリエイティブには、ある程度の制約というか「お題」は大事だよね、という気も。

今巻は割りとスイートなハッピーエンドや「二人の未来はこれからだエンド」なお話が多かったです。そうじゃないのは「茶碗蒸し」ぐらいかな。

『ワンナイト・モーニング』9巻より(奥山ケニチ/少年画報社)

「茶碗蒸し」、甘い恋愛の夢を見せる作品でこのオチは「夢うつつ」が二重に掛かってるような、「そんなんアリかよw」と思う反面、なんか好きなエピソード。

今巻で数少ない「くっつかなかった(ほろ苦)エンド」というのもありますが、ヒロインが可愛くて好みだからかな。

ちょっとなんか「日本むかしばなし」みたいねw

「春雨スープ」はまあ、あるあるですねえ…悪意の有る無しと、一緒に居たいはずの相手にストレスを与えるかどうかは、半分は関係あるけど、半分は関係ないからねえ…

『ワンナイト・モーニング』9巻より(奥山ケニチ/少年画報社)

うっ…古傷が痛むぜ…

 

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