#AQM

あ、今日読んだ漫画

#幼稚園WARS 4巻 評論(ネタバレ注意)

国によって極秘で運営され、収監された凄腕の元・犯罪者たちを釈放・減刑と引き換えにボディガード兼「幼稚園の先生」として有期雇用し、誘拐や暗殺の対象にされる良家の子女を預かって護衛する、「世界一安全な幼稚園」。

『幼稚園WARS』4巻より(千葉侑生/集英社)

元・伝説の殺し屋、囚人番号999、リタも、幼稚園教諭として子どもたちを日々護衛しながら、1年間の年季が明けて自由の身になることを、そしてイケメンの彼氏を作ることを夢見ていた…

という、「殺し屋×幼稚園の先生」なハードボイルド・アクション。名物編集「林士平」印。

昔、シュワルツェネッガー主演で凄腕刑事が潜入捜査で幼稚園の先生になる『キンダガートン・コップ』という映画がありましたが、あれに倣えば「キンダガートン・アサシン」という感じ。

『幼稚園WARS』4巻より(千葉侑生/集英社)

同じ「林士平」印の『SPY×FAMILY』は言うに及ばず『子連れ狼』の昔から、「ハードボイルドと幼児」は意外と相性が良いですね。

林編集作品らしく勢い・スピード・テンポ・ギャップ優先、無敵ヒロインでバトルというかガンアクションシーンもどこかコミカルに。

落書きみたいな抜いたギャグコメ絵の顔がなんとも可愛らしい。

『幼稚園WARS』4巻より(千葉侑生/集英社)

「新世界秩序(ニューワールドオーダー)」を名乗る暗殺勢力の急先鋒は、リタの双子の弟で同等に「殺しの天才」のレオだった。

「新世界秩序」の目的とは。

執拗に園児ライラを巡る秘密は秘匿され、執拗にレオが「何も知らないくせに」と繰り返す、どんでん返しが待ってますよ〜という伏線展開。

並行してギャグラブコメも相変わらず進行?停滞?という4巻。

『幼稚園WARS』4巻より(千葉侑生/集英社)

オイ、キャラがラブコメ一筋30年の編集者みたいなこと言い出したぞw

その他、銃器を精緻に描く割りにリアリティをぶん投げた銃撃戦描写というか、もはや能力バトルみたいなナンセンスな強さ、

「虎がなんで強いか知っているか? 最初から強いからよ!」

の『花の慶次』みたいw

「土台、銃撃での殺し合いを繰り返す主人公たちを殺せない時点でリアリズムなんか成立しない」

『幼稚園WARS』4巻より(千葉侑生/集英社)

という潔い割り切りで、かっこいいけどスリルはない代わりに笑える銃撃戦、というw

殺し屋だから頭のネジが外れるのか、頭のネジが外れてるから殺し屋になったのか、という自分の欲望に忠実な割りに妙に奥ゆかしい個性的なキャラたち。

各自の煩悩丸出しの動機が強さの根源になっているの、生存本能というかバイタリティというか、

「欲望は『生きたい』『生き残りたい』『まだ死ねない』を支える重要な動機」

的な、奇妙な説得力がありますねw

『幼稚園WARS』4巻より(千葉侑生/集英社)

※戦闘シーンです本当です

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