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#ワンダンス 11巻 評論(ネタバレ注意)

共感性羞恥でダンスを観ることすら苦手な新入生・小谷 花木(こたに かぼく♂)、通称「カボ」。

『ワンダンス』11巻より(珈琲/講談社)

長身でバスケ部出身、吃音症(どもり)で言葉での自己表現が苦手。

他人に合わせて生きつつどこか窮屈さを感じている少年が、高校でダンスに夢中な少女とダンス部と出会う、ボーイ・ミーツ・ディスティニーなダンスもの。

ジャンルで言うと「ストリートダンス」でいいのかな?

『ワンダンス』11巻より(珈琲/講談社)

初心者ながらバスケ経験者で運動神経は良好、長身なのでダンスも映えるという素質持ちの主人公が部活のレッスン、コンテスト、ダンスバトルを通じてダンサーとして開花していくオーソドックスな展開。

ジャンル的にも表現的にも競合していた『ムラサキ』が完結して、ソロでおどることになった、美少年・美少女がクールに踊りたくる、眼福な作品。

『ワンダンス』11巻より(珈琲/講談社)

ダンス部3年生最後の大会「ダンスアリーナ」地方予選。

バトルに傾倒してコンテストにはテンションが上がらないカボ、そんなカボをスタメンから外したリーダーの恩ちゃん。

コンテスト当日、湾田は恩ちゃんの前で、そんなカボにバトルを提案。カボのテンションを無理やり引き上げてスタメン入りをアピールさせる。

『ワンダンス』11巻より(珈琲/講談社)

いわゆる「試合巻」で湾田とカボのバトル、そして地方予選のコンテスト本番。

相変わらずアートに冴え渡るダンス描写に対して物語は…まあ今巻はほぼ踊ってるだけだもんなw

ただ、アートと漫画の間で揺れるこの作品の現状を象徴するように、主人公のカボもバトルとコンテストの間で中途半端な精神状態でしたし、現にバトルに傾倒しながら結局コンテストにも未練を見せてるんですが、その中途半端な状態ごと前に進む決意を見せたことで当面のカボと作品の方向性が示されたように思います。

『ワンダンス』11巻より(珈琲/講談社)

元鞘っちゃ元鞘な気もしますが、バトルとコンテスト、アートと漫画、の美味しいとこ獲りがもともとこの漫画の魅力ですし。

カボがバトル一辺倒になると画面が一気にむさ苦しくなって、せっかくの恩ちゃん・湾田のイケてるヒロインズの出番も作りようもなくなっちゃいますしね。

コンテストの結果はまだわかりませんが、順当に行けば全国大会行きの2枠には収まるんじゃないかなあ、と思ってますけど、どうでしょうか。

全国大会ですごいパフォーマンスを見せて、恩ちゃんや湾田やカボが

『ワンダンス』11巻より(珈琲/講談社)

ドヤ顔するところ、見たいねえ。

 

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