実在の競走馬を美少女擬人化した育成ソシャゲ『ウマ娘』の派生コミカライズ。
タイトルのとおり「ウマ娘×ごはん(グルメ)」の日常もの。単話ごとにエピソード主人公が替わっていくオムニバス形式。
おっ、シングレ演出。
愛すべきキャラたちのほのぼの可愛らしい日常が垣間見える、まあ公式(商業)二次創作。
「グルメもの」と「学園もの」は人気作品の公式スピンオフの定番です。
美味しそうな食事と、それを美味しそうに食べる人、というのはなにかこう、心が癒されるものがありますね。
おっ、恐ろしい子…!演出。
『ウマ娘』ファン以外から見たら毒にも薬にもならないような他愛のない漫画なんですけど、毒にも薬にもならないような他愛のない『ウマ娘』の漫画をお金を払って読んで癒されたい読者というのは居て、例えば私です。
大事に預かったウマ娘たちを丁寧に、とてもキュートに活き活きと描かれる漫画家さん。
「一読者としてウマ娘のファンアイテムの公式グルメスピンオフに求めること」
は、ぶっちゃけ
・ウマ娘たちを可愛く描くこと
・(世界観やキャラ属性を壊すような)余計なことをしないこと
で、そういう意味でこのコミカライズは、深いキャラ理解が支えるクオリティの高い画面、超当たり作画。ハイレベルでプロフェッショナルな「普通」。
引き続き、強いて作家の新解釈や新カップリングなどの「爪痕」を残そうとすることなく、「流れに逆らわないコミカライズ」というのか、定番ネタ・定番カップリングを織り込みつつ、ウマ娘は可愛らしくあるいはかっこよく、ご飯は美味しそうに、食べる姿も美味しそうに、関係性は仲睦まじくほのぼのと、「素材の味」を活かしたとてもクオリティの高い「普通」。
技術?は高いんだと思うんですけど、印象として漫画として、なんてことないんですよ。本当に。
オチをつける、「いい話」風に締める、とかも半ば放棄してしまっているようなw
なんですけど、最終ページに至ると、
「もう終わりか」「もっとないのか」
と、読んでる時間がもっと続いてほしいと感じてしまう、
そんな漫画です。
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