#AQM

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#恋する寄生虫 3巻 【完】 評論(ネタバレ注意)

「もうこの<虫>は僕たちの体の欠かせない一部分だ
 僕という人間は<虫>を含めた上で初めて僕と呼べるんだ

 人は頭だけで恋をするわけじゃない
 目で恋したり耳で恋したり指先で恋をしたりする
 それならば…

 僕が<虫>で恋をしたって何もおかしくない
 誰にも文句は言わせない」

単巻完結の小説のコミカライズ。

過度の潔癖症で社会になじめない無職の青年・高坂は、自宅を訪れた知らない男から、奇妙な依頼を受ける。

「ある子供の面倒を見てもらいたい」

「ある子供」は金髪にヘッドフォン、煙草を吹かし険のある目をした、視線恐怖症で社会になじめず不登校の女子高生だった。彼女は毎日、高坂の部屋を訪れ、2人は少しずつ惹かれ合っていく。

宿主を自殺させるように見える奇妙な寄生虫によって結ばれ、治療のために離れ離れになった2人。次々に自殺していく感染者たち、静かにスリリングに明かされる虫の真実。

常に死の影がつきまとう2人の淡雪のような恋の行方。

たぶん一緒に死んでくれと言ったら、ためらいもなくそうしてくれたような気がするけど、それからどうなっただろうか。

ちょうどこないだ、主人公が

「せめて一緒に死んでくれって
 なんで言ってくれなかったんだ…!!!」

って叫ぶ漫画を読んだところだったので、なんとなく引きずられて、作者が求める感想ではないかもしれないけど、一緒に生きているか、一緒に死んでいるか、どっちかがいいなあと思ってしまう。

 

恋する寄生虫 (3) (角川コミックス・エース)

恋する寄生虫 (3) (角川コミックス・エース)

  • 作者:ホタテユウキ
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2020/01/24
  • メディア: Kindle版

 

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