#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

#大ダーク 2巻 評論(ネタバレ注意)

「ホラ見えてきた!さすらいの無人商店船『マルテクヤ44号』だ。」

「こんなんじゃ宇宙海賊に狙われそうだけど。」

「マルテクヤは襲撃されると自爆するシステムになってるんだ。
 マルテクヤが運行を開始した当初、すぐに海賊どもに襲われ始めた。
 その度に…敵もろとも自爆しつづけ 以来、誰も襲わなくなった。」

なんじゃそのワイルドすぎる設定はw

その骨を手に入れればどんな望みも叶うと噂される伝説のザハ=サンコと、相棒のアンドロイド?アバキアン。

常に宇宙中からつけ狙われ死の影が付き纏う2人の、平穏な日々を求める逃避行…じゃねんだよな。全部返り討ちにして自由を求める旅。

スペースSF世界観がオリジナルすぎて自分が知る何にも似ていないんですが、強いて挙げるなら荒唐無稽で無頼なSF観が70年代の松本零士などのSF作品を連想させ、作品の雰囲気の「他に似てなさ」と言う意味では「堕天作戦」が近いかな?

設定も作話も強い独自性ながらシンプルでわかりやすいので、あまり難解ということはないです。

今巻でそろい踏みの「全宇宙の4匹の害悪」と呼ばれる四天王的なアレが、「ザハ=サンコ」、「アバキアン」の主人公コンビに加えて、「死ま田(しまだ)=デス」、「一(はじめ)=ダメ丸」。

なんじゃそのネーミングセンス。

意識してそういう作風なんだと思いますが、「裏設定含めてカッチリした世界観の箱庭を作ってその中で計算づくで話が進行している」風には見えないように、ロードムービー的な主人公たちの放浪に合わせて、舞台になる惑星や宇宙船などの場当たり的なノリの「いま考えた」みたいなSF設定が次々に開示される様は、いかにも無頼で野放図でちょっと癖になります。一周回って新しいというか。

別の作品の話ですけど原作未見の「クラッシャー・ジョー」のコミカライズ読んでんですけど、ああいう'70〜'80年代のワイルドで大雑把でどこか牧歌的だった、古き良きスペースSFものの香りがするというか。

ホントに自爆する漫画、久しぶりに見たw

 

大ダーク(2) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

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  • 作者:林田球
  • 発売日: 2020/08/12
  • メディア: Kindle版

 

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