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#後ハッピーマニア 2巻 評論(ネタバレ注意)

いろいろあってタカハシと結婚したシゲカヨ。約20年後、タカハシから離婚を切り出されるシーンから物語は始まる。

駆け込む先は相変わらずフクちゃん家だった。駆け込みすぎてフクちゃんの息子の高校生にタメ口きかれてんのウケる。

交錯するシゲカヨとフクちゃんのそれぞれの新婚以来の記憶と現在の生活。

シゲカヨ45、フクちゃん4つ上だったんで50、という、伝説的な作品のその後を描くアラフィフ恋愛事情コメディ。

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「後ハッピーマニア」2巻より(安野モヨコ/祥伝社)

主要登場人物の多くが既婚者で、そのほとんどが浮気・不倫中という、まあなんというか相変わらずの「ハッピーマニア世界観」とでもいうか、世の中の恋愛離れ・非婚化が進む中、アラフィフの既婚者たちが少々恋愛依存気味で、現実の世情からは浮いてる感じはします。

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「後ハッピーマニア」2巻より(安野モヨコ/祥伝社)

もともと世情から浮いた恋愛暴走機関車気味の作品だったのでそれはいいんですけど、これを「リアル」と評する人はどんな世界に棲んでんだって感じはしますねw

でもアラフィフになったヒロインがきっちり相応に老けて相応に世知辛い現実に描いてみせるのはいかにもこの作者らしく、デフォルメされた派手でぶっ飛んだ展開に隠れがちですけど、恋愛依存で社会的な自立性も低いシゲカヨの胸中の不安は、身につまされる人多そうで、そういう意味で「リアル」なんかな。

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「後ハッピーマニア」2巻より(安野モヨコ/祥伝社)

お、岡崎京子。

相変わらずの行き当たりばったりのとんでもジェットコースター展開で、心に刺さりすぎなければ前作同様、他人事の娯楽漫画として大変楽しく読める作品。

刺さったら…どうなんでしょうか。刺さった人の感想を探してみてください。

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「後ハッピーマニア」2巻より(安野モヨコ/祥伝社)

アラフィフの女性が主人公の漫画って自分が読んでる中ではほぼこの作品だけなんですけど、少年漫画誌の掲載作品にもおっさん主人公の作品が増えつつありますし、「団塊ジュニアの持ち上がり漫画読者」向けの中年女性主人公の漫画って、自分の知らないところで女性向け漫画誌中心にたぶん増えてるんだろうなーと思います。

 

 

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