AQM

I oppose and protest Russia's invasion of Ukraine.

#島さん 3巻 評論(ネタバレ注意)

一見、コンビニのオーナー店長然として見える初老のバイト店員・島さん。

特別有能なわけではないが温和で誠実で、頼まれごとを断れず複数のコンビニを又に掛けて働くお人好しの性格、不良や強盗にも臆さず接する度胸。

のコンビニバイト日常もの。基本、しみじみした人情話の1話完結のエピソードを連続するスタイル。今のところ。

「島さん」3巻より(川野ようぶんどう/双葉社)

平たく言うと島さんは背中に龍の刺青が入った、おそらく引退し更生した元ヤクザです。あんま元ヤクザの設定を活かしたエピソードはなく、ヤンキーにも怯まないぐらい。

性善説のしみじみいい話が多いんですけど、お花畑な世界観かというとそうでもなくて、世知辛さを十分わかった上で、「でもね」っていうお話が多いです。

「島さん」3巻より(川野ようぶんどう/双葉社)

性善説の人情話ではありながら、読んでると胸糞悪い脇役がちょいちょい出てきます。

最近は自分は接客業じゃない職場の人間関係とあとはプライベートで知ってる人たちの人間関係の中で暮らしていて、ある意味関わる人間を選んでるようなもんなので、胸糞悪い人間と関わる機会って生活する中で滅多にないんですが、

「島さん」3巻より(川野ようぶんどう/双葉社)

老若男女の客を選べないコンビニで接客をしているとまあそりゃいろんな人間がいますわね、と学生時代の接客業のバイトを思い出したりします。

そんで胸糞悪い奴をギャフンと言わせてスカッとするお話かというと、そうでもないんですよね。

「島さん」3巻より(川野ようぶんどう/双葉社)

そういう安いエンタメでも商売になるというか、その方がウケる筋もあるとは思うんですけど。

話としてはわりとモニョモニョした、というよりは「胸糞悪い奴をギャフンと言わせてスカッとすることよりも、大事にしたいことがある」というか。

「島さん」3巻より(川野ようぶんどう/双葉社)

スカッとするわけでもないのに読後の満足度が高い、という。「しんみり」とも違うんですけど、じんわりと、良いです。

 

 

aqm.hatenablog.jp