#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

#女子高生除霊師アカネ! 1巻 評論(ネタバレ注意)

『ヒナまつり』の大武政夫の新作。角川で10年描いて、ヤンジャン系に移籍とかあるんですね。

『女子高生除霊師アカネ!』1巻より(大武政夫/集英社)

女子高生のアカネは、インチキ除霊師の父親と二人暮らしだったが、その父親が貯金をほぼ全額握りしめてポエミーな書き置きを残してキャバ嬢と駆け落ち、蒸発。

独り残された事務所兼自宅に、それでもかかってくる除霊依頼の電話をとってしまったアカネは、父と同じく霊なんか見えなかったが(生活のための)金目当てに依頼を引き受けてしまい、かくしてアカネは2代目として父のインチキ除霊師稼業を継いでしまったのだった。

『女子高生除霊師アカネ!』1巻より(大武政夫/集英社)

霊能力こそなかったが、アカネには稀代の詐欺師としての才能があった…

という、インチキ除霊師JKコメディ。なんじゃそのジャンル。

霊が見えない除霊師というと、最近ではこんな漫画もありますね。

aqm.hatenablog.jp

イヤな流行りだなw

あとがきに作者自ら書いてますが、「生き汚い瞳ちゃん」という感じ。

掲載誌や出版社は移りましたが、読み味は『ヒナまつり』の大武ワールドのテイストそのまま。

『女子高生除霊師アカネ!』1巻より(大武政夫/集英社)

シュールな成り行きと「どうしてこうなった」の絵ヅラとツッコミのキレで勝負!という。

笑いの種類が「失笑」なんですよね、この人のギャグw

アカネが詐欺まがいのあの手この手の口八丁手八丁で「除霊できてるフリ」で事件を解決(?)していくお仕事(?)コメディ。

『女子高生除霊師アカネ!』1巻より(大武政夫/集英社)

夫が秘密を抱えた夫婦宅の除霊、亡き夫の霊障に悩む未亡人の秘密、バラエティ番組の企画で霊能者対決、亡き母にもう一度会いたいピュアな小学生。

ヒロイン含めて作風が人間のクズというか、基本的に反社ばっかだなこの人の漫画のキャラw

あとキャラのクズ度に比例するものなのか、一冊の中でこんなに土下座シーン多い漫画初めてだよwww

世知辛い人間や社会を「斜めから見る」とか「本質を抉る」というより、そのハリボテの舞台裏を喜劇として爆笑する、という感じ。

『女子高生除霊師アカネ!』1巻より(大武政夫/集英社)

ギャルな同級生たちが「オタクに優しいギャル」ならぬ「クズに優しいギャル」というか、どの子もツッコミ役の真人間ばかりで心が洗われますが、連載化の予定じゃなかったので名前も髪の色も作者がうろ覚えで描いてるそうです。

依頼者周りのキーマンの弱みを握って「脅す」、「良心につけ込む」、「駆け引きする」、など、「除霊のフリ」をなんとかするアカネの作戦が基本的に詐欺師なんですけど、詐欺ネタのバリエーション続くのかコレwww

『女子高生除霊師アカネ!』1巻より(大武政夫/集英社)

インチキな詐欺だし金目当てだしでやってることはクズそのものなんですけど、インチキ除霊で結果的に依頼者はどこか救われていて、こういうのも「優しい嘘」って言うのかなあ。

言わねえよなw

 

aqm.hatenablog.jp

blog.livedoor.jp