#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

#あかね噺 6巻 評論(ネタバレ注意)

浅草の阿良川一門の落語家(二ツ目)阿良川志ん太の娘、小学生・朱音(あかね)は父親の落語を誇りに思い憧れていた。

朱音も応援する父親の真打昇進試験、しかしその顛末は予想だにしないものだった。

内密かつ非公認に、父に倣って一門ナンバー2の落語家・阿良川志ぐまに師事して6年、高校生となった朱音は父親の意志と夢を継ぐべく、正式に志ぐまに弟子入りし阿良川一門に入門。

父の叶わなかった夢、真打を目指す朱音の落語家人生が始まった!

『あかね噺』6巻より(末永裕樹/馬上鷹将/集英社)

「キャプテン朱音」かな?

という、落語をモチーフにした成長譚の青春譚のサクセスストーリー。

週刊少年ジャンプ本誌連載ながらモチーフが落語という変わり種ですが、まあ「なにやってもジャンプ」というか「落語やってもジャンプ」というか。

ジジババイメージが強い伝統芸能の世界の中心で元気で可愛いJKが主人公、というのもギャップがありつつ、いかにも今どきでキャッチーで、世代間コミュニケーションの楽しみや「男社会の中の女」という切り口にも派生できそうで、見た目の印象以上に拡張性が高い作品だな、と。

『あかね噺』6巻より(末永裕樹/馬上鷹将/集英社)

「前座としてすら持ちネタが少ない」という弱点も露呈した朱音は、「女性落語家で大看板」というパイオニアというか朱音にとってのロールモデルとなる、蘭彩歌うららに稽古をつけてもらうことに。

うらら師匠から教わる噺(演目)は、「お茶汲み」。

『あかね噺』6巻より(末永裕樹/馬上鷹将/集英社)

江戸の廓を舞台に花魁を主人公にした、妖艶なうらら師匠にぴったりのこの噺、妖艶どころかモテカワ要素のカケラもない朱音には、まったく似合っていなかった…

ということで、今回のお題は

「自分に似合わない噺を演るにあたっての解釈について」。

『あかね噺』6巻より(末永裕樹/馬上鷹将/集英社)

師匠に学び客に学びライバルに学び、そして噺に学んで成長していく朱音が、落語家としての武器を少しずつ増やしていく旅。

うらら師匠はやっぱり良いキャラですね。

クールビューティとも少し違う、カリスマ妖艶ビューティというか。

『あかね噺』6巻より(末永裕樹/馬上鷹将/集英社)

「カリスマ妖艶ビューティ」すぎて半周回って漫画のキャラとして「ツッコミ師匠」役とでもいうか、ジト目のツッコミが可愛いw

目先の壁として置かれている魁生とは別に、「遠い方の目標」としても朱音の、ひいては作品のユクスエ、ロードマップを照らしてくれています。

朱音の次の課題が提示されて、うらら師匠は当面お役御免でしょうか。

『あかね噺』6巻より(末永裕樹/馬上鷹将/集英社)

作品本筋へのお早い復帰をお待ちしたい。

 

aqm.hatenablog.jp