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#最果てのソルテ 3巻 評論(ネタバレ注意)

大魔法戦争で汚染され、魔法が禁じられた世界。

『最果てのソルテ』3巻より(水上悟志/マッグガーデン)

孤児として村長に引き取られて育った少女・ソルテは、魔界へ続く「デタラメ洞窟」の入り口で瀕死の女・サリエラと出会う。

サリエラはソルテと同じく孤児で、村長に奴隷商に売られ、魔界と人界を行き来するサルベイジャーとして名を挙げた女だった。

サリエラの今際の際に立ち合い秘密を知ったソルテは同じく奴隷商に売られるが、それはソルテの冒険の序章に過ぎなかった。

『最果てのソルテ』3巻より(水上悟志/マッグガーデン)

というガール・ミーツ・ディスティニーなファンタジー冒険もの。

「惑星のさみだれ」「スピリットサークル -魂環-」で知られる水上悟志の新作。まあ作者買い。

中世ヨーロッパ風世界観ですが、魔法の禁じられた世界、魔界の毒、魔法少女、封神演義の宝貝のようなアイテムに、現代日本からの異世界転生者、ループ要素、「前の周と違う!」ループメタまで。

『最果てのソルテ』3巻より(水上悟志/マッグガーデン)

昨年末のまとめ記事でこんなことを書いたんですが、

『ハンター』や『ワンピース』といろんな意味で同じ土俵にいる作品ですが、もともと季刊連載でゆっくりしたペースの作品が、今年は更に先生なにかとお忙しくて連載更新は11ヶ月ぶりの11月下旬の1回のみでした。なので来年は新刊たぶん出ません。

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前巻が2022年1月、今巻が2023年12月と、約23ヶ月ぶりながら、ギリギリ2023年に新刊が出ました。

勝手に「来年は新刊たぶん出ません」なんて書いてすみませんでした。

『最果てのソルテ』3巻より(水上悟志/マッグガーデン)

でもまあ、急かすつもりはないというか、漫画家急かしてロクなこと起こらないのでご無理のないペースで描いていただければと思います。

語弊のある言い方ですが、それぞれの漫画家の先生がご無理をなさらなくても、次巻を待つ間を埋めてくれる他の面白い漫画は、たくさんあります、ので。

『ガラスの仮面』あたりはさすがに、待ってる間に読者の方が…というのはありますけども。

『最果てのソルテ』3巻より(水上悟志/マッグガーデン)

要素をたくさん詰め込んだ作品ですが、作者の本領、「衝撃の事実」「衝撃展開」抑えめで、今巻は割りと「普通に」冒険してます。

冒険と舞台となる魔界の絶景や、エッジの効いた心理描写・セリフのキレは相変わらずながら、「繋ぎの巻」とは言いませんが、転生設定や「ループ2周目」設定を活かした描写は抑えめ。

逆に、

「こんだけ要素を詰め込んどいて、なんで平気な顔で『普通の冒険』が描けるんだ」

という気もしますがw

『最果てのソルテ』3巻より(水上悟志/マッグガーデン)

2年や3年でどうこうなる作品でもなし、読む方も泰然と引き続き次巻を待ちましょう。

 

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