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あ、今日読んだ漫画

#ウィッチウォッチ 16巻 評論(ネタバレ注意)

『SKET DANCE』『彼方のアストラ』の作者の現作。

『ウィッチウォッチ』16巻より(篠原健太/集英社)

カラちゃん、いい子やな。

乙木守仁は、超人的な身体能力を持つ鬼の末裔であることを隠して普通に暮らしていた。

守仁の高校入学を控えた春休み、長期出張で海外へ出発する父と入れ替わりに、魔女の聖地に修行に出ていた幼馴染のニコが帰還。

両家の同意のもと二人は一緒に暮らし、守仁はニコの使い魔として彼女を予言された災いから護衛することに。

6年ぶりに再会したニコは可愛らしく、しかし強力ながらどこかポンコツな魔女に成長していた…

『ウィッチウォッチ』16巻より(篠原健太/集英社)

という、幼馴染の鬼ボーイ・ミーツ・魔女ガール・アゲインに、ニコの使い魔となる同居仲間が守仁以外にも天狗、狼男、吸血鬼と増えて、同居日常ギャグ学園ラブコメたまにシリアスバトルな漫画に。

シリアスなバトルもので人気を博したカッコよ可愛いキャラたちの、ギャグだったり緩かったりする日常や恋愛・ラブコメをもっとじっくり見てみたい、というのは人気作であれば多かれ少なかれ発生して、多くの場合その役割は公式スピンオフや二次創作に託されることになるんですが、

『ウィッチウォッチ』16巻より(篠原健太/集英社)

「一次創作内で自分で全部やっちゃおう!」

「バトル・ギャグ・コメディ・ラブコメ・日常・ホラー・ファンタジー、少年漫画のジャンルを全部一作品内でやっちゃおう!」

という作品。

ギャグコメディな日常をやりつつ、シリアスに悪役と対峙するバトル要素と、ニコと守仁のラブコメ要素が大きな縦軸。

『ウィッチウォッチ』16巻より(篠原健太/集英社)

でしたが、「友情・努力・勝利」なジャンプ王道のシリアス・バトル展開、「災いの日」編の決着を経て、守仁を救うためにニコが幼児化。

そのまま第二部「小さな魔女の冒険」編に。

予言によると、「ニコが幼児の間は敵もやってこない」とのことでバトル要素は一旦休止、ラブコメ要素はニコの幼児化により、『よつばと!』のよつばや『SPY×FAMILY』のアーニャに代表される鉄板ジャンル「幼児ヒロインの父娘育児もの」に味変。

一見力づくなように見えて、シリアス要素、能力やニコの献身・自己犠牲と絡めたスムーズな味変展開。すげえなー。

『ウィッチウォッチ』16巻より(篠原健太/集英社)

今巻から幼児化したニコの世話役使い魔として新キャラ・ドラゴンのバンが登場。

友達目線でニコと接して腕っぷしも期待でき、酒飲み汚部屋のべらんめえギャルのポンコツ要素満載の愛されキャラ、一家にも読者にも馴染むの早い、良いキャラですね。自分ももうバン好きw

という感じで、幼ニコを中心とした日常ギャグコメエピソード主体で転がり出した第二部「小さな魔女の冒険」編、期待どおりさっそくすごく面白いですけど、これでバカ売れしちゃったらニコが一生元に戻してもらえなさそうだなw

『ウィッチウォッチ』16巻より(篠原健太/集英社)

あらすじ自体は平凡なエピソードを奇抜な展開や言葉に頼らずに、必要な絵力(えぢから)で勝負して感動させられるの、作者のひきだしを感じさせるし、ビジュアルメディアの強みだよなー。

 

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