#AQM

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#天国大魔境 3巻 評論(ネタバレ注意)

石黒正数のストーリーもの、ポストアポカリプス、AKIRAっぽくもあり、寄生獣っぽくもあり。シリアスでハードでグロテスク。

2本立てでストーリーが進展してて、

①学園パート
「学園」と呼ばれる高度に科学化され閉鎖された環境で、職員達に観察されながら「外」の知識を欠落しながら平穏に暮らす少年少女達の生活

②サバイバルパート
大崩壊の15年後の世界で正体不明の「天国」を探して旅する少年マルとボディーガードの少女キルコのロードムービー

が今のところ交わらずに並行して進行。

自身のルーツを求めて東京に戻ってきたマルとキルコ。安全な水を求めて訪れた場所で待っていた意外な災難、そして浮上してくる「不滅教団」なる不穏な組織。一方「学園」では2人目の死者が出て、またマルと同じ顔を持つ子ども・トキオの意外な事実が明かされる。

1冊に月刊連載6話分、半年に1冊ペース。

マルとキルコが今までで一番の絶体絶命のピンチで次巻に続く。続きを半年待つのは中々の苦行よねコレ…

気になる伏線はたくさんあるけど、どう転がっていきたい話なのかまだちょっと予想がつかないというか、作者が作者なので楽しくは読ませつつも、まだ風呂敷広げてる途中な感じ。

 

aqm.hatenablog.jp

(以下、どネタバレで気になってるとこメモ)

・マルとキルコがいる「外」の現在時間は西暦2034年、「大災厄」が15年前、キルコが姉を喪ったのは5年前(2巻6ページ)。

・「学園」の現在時間は天栄17年(3巻42ページ)。

・「外」と「学園」が同じ時系列にいる(西暦2034年=天栄17年)と確定させる描写は今のところない。ミミヒメの予知ぐらい?

・「西暦2034年=天栄17年」とすると、2034年は令和16年にあたり令和の後に天栄になるには年数が足りないため、作中の歴史は現実の歴史の平成29〜30年頃を境に天栄に分岐している感じ?

 

・大災厄は一体何が起こったのか。

・天国ってなんのこと?

・なぜマルとトキオは同じ顔をしているのか。

・トキオが幻視?した「外の外に行きたいですか?」(1巻13ページ)は何か?

・コナがスケッチした「手がたくさん生えた魚」の絵(1巻10ページ)が、外に実在したヒルコ(2巻76ページ)と酷似しているのはなぜか?

・ミミヒメの容姿がキルコにやや似ていて一人称が「僕」なのは偶然か?(学園の女子の一人称は「僕」?)

・キルコの銃(ミクラから受領)は誰が作ったものか、鳥のマーク(1巻210ページ)は何を意味するか。

・シロの端末にミミヒメのシャワー画像が届き、後に消えたのはなぜか?

・トキオがコナからもらった絵(1巻94ページ)「頭が1つ、身体が4つの人間」「森の上空の夜空に浮かぶ大小2頭のクジラ」「怒っている太陽」「炎の中?を四つん這いで歩く何か」「夜空を飛ぶ7羽の人の形のような白い鳥」「10本の翼が生えた卵の中の2人の胎児」

・1巻に登場したヒルコについて女将は「息子が食われた」とは言っておらず、マルとキルコの解釈

・左眼の内側からだけ涙を流すキルコ

・マルの能力マルタッチはなんなの

・ミミヒメの「上から何か落ちてきたような」予感(1巻163ページ)は本当にタカの落下事故(1巻173ページ)のこと?

・マルに旅の目的(1巻194ページ)を指示したのは誰?ミクラ?

・ミクラの病気がタラオの全身に痣のようなものができる病気と同じ。感染する病気ではない?(2巻181ページ)

・医者は春樹と桐子になぜ脳移植を施術したのか。立ち去ったのはなぜか。

・桐子の脳はどこへ?

・ロビンはどこへ行ったか

・船に現れたヒルコ(2巻76ページ)がコナがスケッチした「手がたくさん生えた魚」の絵(1巻10ページ)に酷似しているのはなぜか。

・ククはなぜ壁を登れるのか(2巻93ページ)

・トキオが監視カメラに映らないのはなぜか(2巻104ページ)。盗聴マイクで音声も拾えない(3巻31ページ)。映らないというよりダミー映像を捏造している(3巻125ページ)。

・通風孔の開かない扉の先は?(2巻121ページ)

・「本物の赤ちゃん」って何?(2巻124ページ)

・ミーナは何?(2巻138ページ)

・タラオの最期の言葉「ここから逃げて」の意味は?

・ミクラさんは何者?

・マルタッチできる人間が天国に行かないといけない?(3巻12ページ)

・復興省の噂(3巻17ページ)

・ミーナは本当に居眠りしていたのか(3巻32ページ)

・この世界では天皇制が続いている?(3巻42ページ)

・アスラはなぜ首吊り自殺をしたか(3巻46ページ)

・「あらゆる免疫を備えて作られた体」とは?(3巻50ページ)

・トキオの体調不良の原因は?(3巻52ページ)

・火葬したタラオの遺体からヒルコの核と同じ物が?また、そのことに学園関係者たちは驚いている(3巻66ページ)。

・トトリにマルタッチができて、ヒルコと同じ核があったのはなぜ?(3巻106ページ)

・トキオの予知夢?(3巻112ページ)

・不滅教団ビル地下のコンクリートを透過してキル光線も効かないヒルコの群れは一体なに?(3巻184ページ)


登場人物の特に少年少女に特殊能力持ちが多い。大災厄以降に生まれたデザインチャイルド?学園の職員たちが創ったにしては核の存在に驚いている。

 体に痣が広がる病気:タラオ、ミクラ

 ヒルコと同じ核を持つ身体:タラオ、トトリ

マル:外パートの主人公。トキオを同じ顔を持つ15歳の少年。武術の心得有り?(1巻80ページ、2巻166ページ)特殊能力「マルタッチ」でヒルコに手で触れて核を握りつぶして殺す能力がある。

トキオ:学園パートの主人公。マルと同じ顔を持っている。なぜか監視カメラに無意識に欺瞞信号を送る体質?少年のような容姿だが女の子だった模様。絵を描く少年・コナと恋に落ちる。

コナ:学園内でやや年長?の少年。スケッチブックに絵を描いて仲間にあげている。一部の絵がヒルコとして現実に顕現している。アスラの自殺を目撃してしまったが仲間にはそのことを伏せている。

ミミヒメ:抜き打ちテストを予知(1巻7ページ)、マルとキルコが学園にやってくることを予言(1巻22ページ)。

タラオ:病床におり、後に全身に痣?が浮き出る病気で死去。火葬後、ヒルコの核のようなものが残った。元気な頃は怪力だった模様。

クク:手の生えた魚の絵をコナからもらった少女。身体能力が高く(1巻88ページ)、垂直な壁面を歩ける(2巻93ページ)。

タカ:人間離れした運動能力(1巻19ページ)と身体の頑丈さ(1巻173ページ)を持つ。