人類が滅びた地球?をウロウロする、メイド服の少女"蘇芳"と喋るハスキー犬"ミュート"のハートフルなお料理グルメ・ロードムービーもの。
SF、ポストアポカリプスに分類されるべき作品だと思いますが、にも関わらずこの作品世界では社会が機能していて電力や鉄道などのインフラが生きています。
ひとくちに「ポストアポカリプス」と言っても描かれ方は作品によってパニックムービー的なもの、ロードムービー的なものなど様々ですが、その中に「主人公たちが人類の創った後継者や墓守だった」という作品群があり、作品によっては創造主たる人類の意図に抗いそのクビキから自由になる姿が描かれることもあるテーマですが、作品によっては滅びる種である人類を静かに見送ることをテーマにする作品もあって、この漫画はそうした作品の一つです。
「ヨコハマ買い出し紀行」に似ているというとわかりやすいかもしれません。
「人類の黄昏」期における、人間とその後継者たちの別離の物語。
人類を一人の人間として捉えると、ちょうど子や孫に看取られつつ美味しいご飯を食べながらちょっとした旅をした、という話を、子や孫の視点で。
静かで幸福な人類の終焉。そういうお話でした。
aqm.hatenablog.jp
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