何回やっても誰が描いても原作アニメどおりに描いてもらえない呪いにかかったZガンダムの4度目のコミカライズ。
あらすじのみ準拠、TVアニメや劇場版とは完全にパラレルな作品として楽しみましょう。全然観たことないMSやキャラが出てきて活躍しますので原理主義的に読むと脳の血管が切れると思います。逆に「誰も読んだことのないZ」として読むとけっこーワクワクします。あと絵が下手とはまた違うんですけど、漫画の表現は正直そんなに上手くはない。
前巻に続き、エゥーゴ・カラバ連合による、ティターンズ・キリマンジャロ基地に対する総力戦。TVアニメ版では宇宙から降りたカミーユとシャアがもぬけの殻のキリマンジャロ基地に降下してたまたまフォウ、ジェリドと遭遇する、という重要ながら1〜2話程度の小エピソードが、このコミカライズ版では「何巻かける気だ」とツッコミたくなるくらいガッツリと。
誰も見たことのないZ、あったかもしれないZ、やりたい放題のZ。
作品の途中から「赤の分水嶺」なるサブタイトルが追加されて、主役がカミーユからシャアに移行したことが示唆されてますが、言うほどシャアが主役ってわけでもねえなコレ…フォウと邂逅するカミーユ、ジャミトフ暗殺を狙うシャア、攻撃隊を指揮するアムロの3人に分散してる感じ。
カミーユとフォウの悲恋はZガンダムの重要な要素で、故に我々はリメイクの度にフォウが死ぬところを目撃してきたんですけど、そろそろ一度くらい、フォウが生き残ってファと3人の微笑ましい三角関係になるところを見てみたい気もします。
そんなものはもはやZガンダムではなく、描くのはかなりの蛮勇を必要としますけど、そもそもこのコミカライズ自体が蛮勇そのものですし…
まあ、スパロボで我慢しとけって話でもあるんですけど。
aqm.hatenablog.jp
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