AQM

あ、今日読んだ漫画

#かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 20巻 評論(ネタバレ注意)

名門の子女が集う名門学園の生徒会長・白銀御行と副会長・四宮かぐや。プライド高いエリート同士、美男美女同士の「告白した方が負け」。稀代のラブコメメーカーによる恋愛マウント駆け引きバトル、現役最強ラブコメ。

「2月〜3月」巻、という言い方はちょっとアレですけど、一般論としてラブコメ漫画における2月〜3月は、バレンタインデーがあったり、学年が上がったり、卒業したりと、日常回であっても人間関係の変化が訪れやすい季節ですね。

本作今巻もバレンタインデー、子安つばめの卒業の他、白銀家の引越し計画、期末試験、石上と藤原のW誕生日などイベント盛り沢山。

自分は連載を追いかけているんですが、この巻に相当する連載を読んでいた時は、主人公2人の恋は既に決着がついていて、興味が石上・ミコ・つばめの三角関係、特に石上の告白に対し返事を待たせているつばめの胸中に興味が移っていた時期でした。

つばめの胸中を知りたいのに、カメラはなぜか大仏の胸中に移り、その後も2〜3月のイベントを挟みつつ日常コメディ回が展開されて「焦らすなあ」と思いながら読んだものでした。

が、こうして1冊の単行本になって読んでみると、今巻第1話になった大仏のエピソードで提示されたテーマ、

f:id:AQM:20201119100721p:plain

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」20巻より(赤坂アカ/集英社)

1冊を通じて「恋にならなかった『好き』」のいろんなバリエーションがずっと提示され続けていたことに気づかされます。

f:id:AQM:20201119100805p:plain

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」20巻より(赤坂アカ/集英社)

いやホント、白銀と2人でいるときに甘えてイチャイチャしてくる小悪魔ミコが一番可愛いと思う。この2人が主人公の刑事ドラマとか観たい。

 

f:id:AQM:20201119100822p:plain

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」20巻より(赤坂アカ/集英社)

早坂も念願の「男の子の友達」ができてよかったね。かぐや自宅での相談パートの出番がなくなった分、今巻みたいに今後は日常回のレギュラーとしてどんどん他のキャラと絡んでくれると嬉しいなーと思います。

同級生の男の子を「君」って呼ぶ女の子、いいですよね。

 

f:id:AQM:20201119100840p:plain

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」20巻より(赤坂アカ/集英社)

最近もう割りとこの子が一番好き。片想い相手の翼とは読者の好感度がもはや雲泥の差であまりにも釣り合わないので、今さら翼とくっつかれてももう素直に祝福できないまである。「チェンソーマン 」のコベニちゃんと同じく、この子にだけは幸せになって欲しいんですけど、どうなるのが本人の幸せなのかさっぱり思い浮かばない。

 

f:id:AQM:20201119101708p:plain

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」20巻より(赤坂アカ/集英社)

もうなんか「母」なんですけどw

この2人の関係なんかもう当たり前になりすぎて、「なんでかぐやは石上にここまで肩入れしてるんだったっけ?」とか、もう思い出せない。

 

藤原は、まあ、うん…今巻も元気でよかったよね。

 

もちろん、「恋にならなかった『好き』」と相手の「恋になった『好き』」が食い違ってしまったら、そこに葛藤が生まれるんですが、

f:id:AQM:20201119110936p:plain

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」20巻より(赤坂アカ/集英社)

子安つばめの「好き」はどっちの「好き」なのか、読者を納得させるための、1冊かけた丁寧な伏線が張られたような気がしてしまいます。

 

正直ちょっとオーバーキル気味というか、至誠に満ちた男主人公たちと、たくさんの魅力的なヒロインたちの「恋にならなかった『好き』」のいろんな形が、これだけ自然に情感豊かに描かれてしまうなら、

f:id:AQM:20201119100739p:plain

「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」20巻より(赤坂アカ/集英社)

流れ弾的に「●●●●●●●●というジャンルは一体なんだったのか」という、割りと同業者にはいい迷惑なw

「恋にならなかった『好き』」自体は赤坂アカが発明した概念ではないでしょうけど、「ラブコメがそれを言語化するのか」という気持ちと、「ラブコメだからこそ言う必要があった」という気持ちと。

 

 

aqm.hatenablog.jp