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#千年狐 五 ~干宝「捜神記」より~ 評論(ネタバレ注意)

古代中国で千年生きた九尾の狐・廣天たち精怪(妖怪)と人との交わりをコミカルにシリアスにロマンチックに。ジャンルレス。

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「千年狐 五 ~干宝「捜神記」より~」より(張六郎/KADOKAWA)

主人公・廣天の出生にまつわる悲喜劇のエピソード群が前巻までで一旦完結しまして、平穏を取り戻した廣天たち。

だが住まいとする墓陵の改修工事で一時的に立ち退くことになった廣天たちは、

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「千年狐 五 ~干宝「捜神記」より~」より(張六郎/KADOKAWA)

友達の家に泊まりに行ったはずが流れ流れて、

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「千年狐 五 ~干宝「捜神記」より~」より(張六郎/KADOKAWA)

なぜかお金持ちが主催する道術の天下一武闘会的なやつに参加することに。

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「千年狐 五 ~干宝「捜神記」より~」より(張六郎/KADOKAWA)

そうはならんやろwww ジャンプのバトル漫画かよwww

相変わらずいきなり荒唐無稽な展開ですけど、出典がある分、古典の持つ荒唐無稽さの妙な生々しさがありますね。

ちょいちょい意味不明なエピソードやギャグも多いんですけど、「出典あるからしょうがない」的な、「古典世界の内輪ウケ」みたいな妙な可笑しさ。

というテイですけど、対決風の展開ながら当時の道術や易、あと道術の詐称などについてコメディタッチで掘り下げて楽しく読ませます。

今のところストーリー的には必然性のない展開に見えて、この作品は何がどう絡んでくるのかわからんからな。

巻末の番外編のおまけ漫画、面白いんだけどどういう脳みそしてんだろうというか、なにがあったらこういう漫画を描こうと思うんだろうな、この作者。

 

 

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