ガルパン劇場版の超出来物コミカライズ。大学選抜チームとの試合が開戦。
人物絵も悪くなし、劇場版と同じく3DCGモデルベースの戦車描写の精度が異常。構図も大胆。
あらすじは劇場版と同じも「裏・劇場版」と呼びたくなる追加シーン満載のコミカライズの醍醐味のような作品。
ダージリンらしからぬ直球。
自分はこの劇場版アニメのBDディスクを持ってるんですけど、複数ある副音声(オーディオコメンタリ)の一つで水島監督と柳野3D監督の掛け合いが聴けるんですが、
「120分の尺を150分にできないか製作委員会に掛け合ったが断られた」
「観覧車はもっと活躍する予定だったが尺の都合で切った」
という発言があり、泣く泣く切ったシーンが多々あったことが明かされます。
コミカライズの今巻は、劇場版で切られた見どころが相変わらず満載。
今巻ラストまでで大学生チームの大将・愛里寿がいよいよ始動するところまでが描かれますが、劇場版ではこの時点で役目を終えていた観覧車が未だずっと転がり続けており、
最終決戦にどう介入してくるのか今から楽しみ。
その他、劇場版ではカットされたのであろう、サンダース副隊長アリサの奇策、隊長ケイのどうでもいいアメリカンジョーク、聖グロリアーナ隊長ダージリンの決意、知波単隊長 西の檄など、劇場版では見せ場はあれど尺が短かった各校隊長の思いにたっぷり尺を割いて「追加」。
西隊長がこういう熱い檄飛ばすのハマり役だよね。
これ今巻たぶん主人公の西住みほが1コマも登場してないんじゃないかな。
その他、既存の各シーンにも細かいディティールが追加で描写されていて、何度も劇場版を観た身でも楽しく読ませていただいてます。
一度ムダを削ぎ落としたところにあえて贅沢にエピソードを戻して、まさにダージリンの言う「優雅」なコミカライズ。
既存シナリオのコミカライズの、あらゆる作品が、こうだったいいんだけどねえ。
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