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あ、今日読んだ漫画

#トニカクカワイイ 18巻 評論(ネタバレ注意)

基本は理系天才フリーター・ナサくんと、謎多きクール美少女・司(つかさ)さんの、なんか可愛い男の子と女の子の新婚生活ラブコメ。

SFファンタジーな「かぐや姫」伝承にまつわり不老不死であることを匂わせつつ隠してきた日常ラブコメの、隠してきたその謎の真相が「第一部 完」として15巻で明らかに。

第二部に入るのかと思いきや、その助走とでもいうべきか、前々巻・前巻と15巻の後日談のように、でも時系列は過去回想エピソードを叙情的に。

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「トニカクカワイイ」18巻より(畑健二郎/小学館)

もともと第一部を名乗ってたわけでもなかったので、今やってるのが果たして第二部なのかというと、終わってみないとわからない感じはしますね。

自分の感覚では前々巻・前巻は第二部というよりは「第零部」で、今巻から第二部、という印象。

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「トニカクカワイイ」18巻より(畑健二郎/小学館)

その第二部ですけど、シリアス中心だったここ3冊から一転、ある意味この作品らしく可愛らしいイチャラブ日常コメディが帰ってきました。

まあ第二部でナサくんがやりそうなこと、第零部で時子がやっていた、ということもあるんですけど、この日常コメディに韜晦しつつ肝心なことは伸ばし伸ばしの迂遠な展開で遅々として話が進まないように見えて、日常描写の中に大切なことをちょっとずつ忍ばせてキャラや読者の感情を少しづつ少しづつ積もらせていく進行、なんかあだち充の作品群を彷彿とさせますね。

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「トニカクカワイイ」18巻より(畑健二郎/小学館)

絵やキャラの可愛らしさや会話芸の面白さ・漫画の上手さが、間を保たせる武器になることを十分自覚して利用して、縦軸の進みが遅いことに不思議と焦れったさを感じない。

カレーのクダリとかもうさあ、さんざんコメディ進行できてズルいだろこんなん。

いやもうなんなん事あるごとにイチャイチャしてw これでまだイタしてないことが逆に余計に腹立つわw

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「トニカクカワイイ」18巻より(畑健二郎/小学館)

こんな日常がまた後々効いてくるんでしょうね。

 

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