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#日本国召喚 7巻 評論(ネタバレ注意)

エルフが首相を務め竜騎兵が空を駆ける、肥沃な国土を誇る中世ファンタジーなクワ・トイネ公国の上空に現れた、鉄の竜。続いて洋上に現れた鉄の城のような巨大艦船。

それらを操る、高度な文明と巨大な戦力を窺わせる彼らは、転移国家"日本国"を名乗り、哨戒機による領空侵犯を謝罪し国交を求めてきた。

『日本国召喚』7巻より(高野千春/みのろう/KADOKAWA)

日本との国交を樹立した矢先、折悪く野心的な軍事国家ロウリア王国が公国に侵攻、暴虐の限りを尽くし始め、公国は日本に支援を求める。

という、日本丸ごと異世界ファンタジー世界に転移しちゃった、なろう小説コミカライズ。「戦国自衛隊」「ゲート」寄りの俺TUEEE。基本的に日本側は外交官と自衛隊しか出てこなくて、地元の人たちの主観強め。特定の主人公やヒロインを置かずに回す感じ。

『日本国召喚』7巻より(高野千春/みのろう/KADOKAWA)

テーマ的に「異世界転移もの」なので、それだけ聞くといかにも流行っぽい感じなんですけど、読み味がなんというかレトロです。

絵柄もそうなんですけど、エピソードごとに登場キャラが入れ変わってキャラ人気にまったく頼らない作りとか、淡白なエピソード進行とか、今風じゃないというかなんか昭和の頃の漫画っぽいのはなんなんだろうw

『日本国召喚』7巻より(高野千春/みのろう/KADOKAWA)

覇権国家パーパルディア皇国(悪役)が周辺諸国を侵略し領土拡大を狙う情勢の中、パーパルディアの野心はさらに中世サムライ国家・フェン王国にも及び、友好関係を背景に観光で訪れていた日本人も災禍に巻き込まれることとなった…

パーパルディアさーん、在留邦人を巻き込むの、フラグ! フラグ立てちゃってますよー! という展開に。

『日本国召喚』7巻より(高野千春/みのろう/KADOKAWA)

ということで、最近の漫画ではちょっと珍しいぐらいの怒りの勧善懲悪展開。

捕らえた在留邦人を虐殺した覇権国家パーパルディア皇国の帆船の艦隊と竜騎兵と歩兵軍団を、首相命令で陸海空の自衛隊の最新装備の全力で俺TUEEEEのフルボッコ。

日本の怒りは今巻ではまだまだ収まらず、次巻も引き続きフルボッコ。

『日本国召喚』7巻より(高野千春/みのろう/KADOKAWA)

「どの戦争漫画も、多かれ少なかれ」

という生ぬるい勧善懲悪ではない完全勧善懲悪、悪の皇国を正義の自衛隊がフルボッコ。

「俺たちがガンダム以降に学んできた『戦争とは、正義と、もう一つの正義との戦い』とは一体なんやったんや…」

という、正義の復讐者が悪の虐殺者をボッコボッコのフルボッコ、ザッツ・スカッとジャパン!の極北、という感じ。

なんかもう、ここまでされちゃうとなんかもう、もんの凄いな。

こういう漫画ばっかりだったら正直ちょっと困っちゃう気もするけど、まあ、たまには。

 

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