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#化物語 22巻 【完】 評論(ネタバレ注意)

西尾維新の原作を大暮維人がコミカライズして週刊少年マガジンに掲載の鉄板漫画。キャラデザVOFAN準拠。

こんなに美麗な絵でコミカライズされると原作冥利に尽きるでしょうね。ちなみに自分は原作とアニメを消化済み。

『化物語』22巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

順番を入れ替えて、「こよみヴァンプ(傷物語)」の後に「つばさキャット(化物語5章)」、「化」と「傷」をベースに「猫(白)」「鬼」あたりを部分的に吸収して再構成、前巻までで「事件」は解決。

今巻は最終巻、エピローグモード。

一冊丸ごと使ったエピローグ、何を描くのかな、と思ってたんですが、物語シリーズの名物ヒロインたち一人一人のユクスエやキャラとしての本質を、

美味しい見せ場を未来視するような形でダイジェストに。エピローグの割りに結構忙しいw

『化物語』22巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

各ヒロインたちの「オチ」を、愛を込めてエロく美しく描いていますが、やっぱこう、どうしようもなく「羽川派」ですよね、っていうw

自分も羽川派なんで気持ちわかりますというか、ありがとうございますというか。

ハーレムラブコメ的に主人公に惚れるヒロインをたくさん登場させる作品ながら、原作の第1〜2話でいきなり、阿良々木くんが戦場ヶ原とくっついちゃうという、今思えばラブコメとしては大変奇抜な展開で、

『化物語』22巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

羽川翼はあれだけのヒロイン力・葛藤・ドラマ・闇を抱えながら、ラブコメヒロインとしてはノーチャンスだったんですよね。

羽川に限った話ではないんですけど、誰よりも阿良々木くんを必要としていたのは羽川だったのに。

戦場ヶ原と別れて欲しいわけじゃないけど、「恋が成就しなかったビアンカ」の如く、「阿良々木お前、羽川なんとかしたれよ」っていう。

『化物語』22巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

原作から大きく話を改変するものではなかった代わりに、不発弾を埋めるかのように「100年後」というフレーズが複数回出てくる最終巻。

大暮維人の筆による「100年後の物語」を読んでみたくはあれど、絶対に描かれることはないんだろうと思いますが、描かれない代わりに100年後の「彼ら」を空想する楽しみが増えました。

自分が西尾維新だったらコミカライズへのアンサーとして「100年後」を書きたくなっちゃいそうですけど、どうでしょうねw

『化物語』22巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

5年間お疲れ様でした。

「旨いは甘い」ではないですけど、「エロいは美しい」なんだなと思わされる、美しいコミカライズでした。

次は何を描くんでしょうね。

いいなあ、俺も大暮維人にコミカライズされたいなあ。小説書いたことないけど。

『化物語』22巻より(西尾維新/大暮維人/講談社)

さて、未読の『忍物語』から、久しぶりに原作を読んでいくか。

あー、美しくて、面白かった。

 

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