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#メダリスト 9巻 評論(ネタバレ注意)

現役時代を不完全燃焼で終えた新米コーチ・明浦路 司(あけうらじ つかさ)(26歳♂)が、高い身体能力を持ち競技への情熱を燃やす小学5年生の少女・結束(ゆいづか) いのりと出会う、フィギュアスケートもの。

基本シリアス進行ながらこまめにコメディで空気を抜いてくれて、エモくて泣けるのと同時に読んでて楽しく、読みやすい。

『メダリスト』9巻(つるまいかだ/講談社)

なんだこの集中線はw

夜中に女子小学生とガチ口論して怒鳴る大人、通報されたら逮捕されそうwww

アニメ化決定済み。楽しみですね。

講談社「アフタヌーン」作品であるにも関わらず、「講談社漫画賞」より先に他社の「小学館漫画賞」を受賞してしまう珍現象も発生。

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6年生になり6級に。ノービスへの挑戦権を得たいのりは、全日本への道・ノービスA予選中部ブロック大会に出場、優勝。

前巻から全日本ノービスA。

『メダリスト』9巻(つるまいかだ/講談社)

滑走順、いのりのライバルで大本命の光は11番手、「4回転を跳んで"降りる"らしい」と注目の的となったヒロイン・いのりは28番手と、「まくり」が起こり得る番手。

氷上の熱戦、幼いながらプライドを懸けたバッチバチのガチンコ、「負けてなお強し」な全国の猛者たちの滑走を経て、その大本命の狼嵜 光(かみさき ひかる)の、後続の選手たちと、いのりを応援する読者たちの心をへし折りにきてる圧巻の滑走。

『メダリスト』9巻(つるまいかだ/講談社)

今巻、いよいよヒロインのいのりの滑走、全国デビュー。いのりは狼嵜光を超えられるのか。

そんでノービス編(同時に小学生編)が今巻で終了。

最近は倍速視聴の機能を備えてはいますが、映画やドラマなどの映像コンテンツ・動画コンテンツに対する漫画の利点は、コンテンツの進行速度、「時間の流れ」を自在にコントロールできることです。

早く読むこともゆっくり読むことも、遡って読み返すことも、オプション機能として備える動画コンテンツ以上に、基本機能として自然と、読み手次第。

『メダリスト』9巻(つるまいかだ/講談社)

そう望めば、最後らへんのページに当たりをつけてパパッと数ページめくれば、さっさと結末を知ることが可能です。

「見る専」以下の自分にとってのフィギュアスケートという競技は「(見ていて)失敗を恐れる競技」で、狼嵜光が完璧な滑走を見せた以上、いのりは完璧な滑走、プラスαを積み上げなければいけない状況。

『メダリスト』9巻(つるまいかだ/講談社)

いのりたち選手にかかる重圧はもちろんですが、今巻は読んでる側の重圧も凄かったですね。

重圧から早く解放されたくて、「時間の流れ」を歪めて途中をすっ飛ばして、結末のページに飛ぶ誘惑を抑えるのが大変でした。

自分の手がページをめくっているのに、

「ちょっと待ってくれ」

「心の準備をさせてくれ」

「頼むいのり、転けないでくれ」

と祈りながら読みました。

すごかったねえ、いのり、かっこよかったねえ。

「ストーリー」というより、子どものスポーツの試合やってるだけなんですけどね。

熱いセリフ、鬼気迫る表情、胸に迫るモノローグ、美しく躍動感のある競技描写、涙。

その懸命さに、泣いちゃうんですよね。

『メダリスト』9巻(つるまいかだ/講談社)

あの自信を持てなかったいのりが、こんなに強い子になって…

 

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