#AQM

あ、今日読んだ漫画

#ラジエーションハウス 16巻 評論(ネタバレ注意)

幼い頃に、それぞれお医者さんとレントゲンの人になって患者さんたちを助ける約束をした、女の子と男の子。

『ラジエーションハウス』16巻より(モリタイシ/集英社)

男の子は約束を果たしさらに研鑽を積み天才的な技量とこっそり医師免許まで持つ放射線技師となり、果たして女医になっていた女の子が務める病院に遂に採用された。

が、女の子は約束どころか、男の子のことさえ憶えていなかった…男の子は平凡な技師を装いながら、女の子を陰ながら支えるのだった…

というボーイ・ミーツ・ガール・アゲインなラブコメ医療ドラマ。

『ラジエーションハウス』16巻より(モリタイシ/集英社)

「今日のあすかショー」のモリタイシの現作、原作・監修は別の人。

放射線医と放射線技師の両方が監修に。

脇役女子をうっかり巨乳に設定した結果、監修の手前上、乳袋を描くわけにもいかず、医療着を着ると太って見えて可哀想な事態が発生するぐらいには、監修がしっかりしていてる作品。

前巻に続き、今巻も中編エピソード1編、短編エピソード1編。短いですが「軽く」はないですね。

『ラジエーションハウス』16巻より(モリタイシ/集英社)

結婚よりキャリアを選んだ女性の、腹部にできた腫瘍、検査の結果のガン告知。

技術的なことは当然わかりませんが、自分も組織で仕事をする職業であるので、複数人の有資格のプロの目で見て妥当とされる判断を、一概に「誤診」と呼ぶのも酷かな、とは思います。

後編の「タスクシフト」の話も含めて、医師も看護師も技師もプロとはいえ同じ人間で、役割分担というものもあり、働き方改革も必要、制度や仕事のスタイル、領域の変化で不慣れな仕事をすることもあり、結果ミスが起こることもある。

『ラジエーションハウス』16巻より(モリタイシ/集英社)

でも、手続きに瑕疵がなくてもミスはミスで、それで患者が失うものだってあるんですよね、という。

「医療って仕事は厳しいなあ」と思いかけて、手続きに瑕疵がないことが大事なんじゃなくて、ミスが起こった時に

「手続き論を超えて、最善を尽くした」

と胸を張れるかどうかが大事なのは、自分の仕事も一緒なんだよな、と思ったりしました。

『ラジエーションハウス』16巻より(モリタイシ/集英社)

来週も仕事、がんばろう…

 

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