RPG風の中世ファンタジー異世界。
魔物を封印すべくダンジョンに足を踏み入れた女勇者アルティスは、しかし魔物相手に劣勢、藁にもすがる思いで遺されていた召喚魔法陣で助けを求めた。
彼女の召喚によって現れたのは、現代日本の大スター、「マツケン」こと松平健その人であった。
召喚によってスターのオーラ転じた光魔力と、時代劇の殺陣仕込みの剣技を武器に、異世界の人々の「咲顔(えがお)」を取り戻すための、マツケンの異世界冒険譚が始まった!
何を言っているかよくわからないと思いますが、
「ブームに乗ってとりあえず有名人?(や既存のキャラ)を異世界に転生(転移)させれば面白くなる」
というジャンルが在り(?)まして、
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そういうやつです。
多くの「普通の異世界転生(転移)」がテンプレで読者理解の早い世界観設定でラクそうに見えるのに対して、有名人を異世界転移させると主人公キャラまで在りものなので、なおさら理解が早くてラクそうに見えます。
読者の側からは。
自分は「異世界転生(転移)」が別に嫌いなわけではなく、中には名作が在ることも知っていて現に読んでる作品も複数在りますが、ブームに乗った粗製濫造でハズレも多いジャンルでもあるので、警戒するというか、ちょっと距離を置きたくはなります。
でも「異世界に置いてみたい人物(や属性)」
というか、
「そんなん絶対面白いやつですやん」
という組合せもあるよねえ、っていう。
というわけで、「異世界マツケン」こと『マツケンクエスト』です。
自分は特にマツケンのファンというわけではなく、松平健という俳優・エンターテイナーへの理解は浅いので、
「作者たちのマツケンへの理解が深い」
とか言う資格はないんですが、1巻を読んで主人公に据えた「マツケン」というキャラに対するリスペクトの他にも、作者たちが託しているものは確かに在って、それはとても好ましいものだな、と感じました。
松平健の役どころが言いそう、というより、言って欲しい、みたいな。
令和のダークヒーローたちの魂を削るような生々しい叫びと比べると、いかにも周回遅れの昭和な世界観の素朴なキレイゴトなんですけど、言う人(俳優で、演技です)が言うと重みというか説得力が違うというか。
平成・令和の「イケメン」という言葉では表現しきれない、松平健という俳優が昭和から保ち続けている「大人の男前」像というか。
出オチの一発ネタ感すごい作品ですけど、「マツケン」というキャラが持つ独特のスター性・ヒーロー性が、なんか奇跡を起こしてくれるんじゃないか的な期待感。
ということで2巻。
まだ冒険の序盤、異世界を旅して人々と触れ合いつつ、魔王と魔王軍の存在も明らかに。
仲間・理解者も増えていき、エルフやドワーフなどのファンタジー異世界定番種族も登場。
ラスボスとも早くも邂逅、どーすんだコレw
旅とバトルを重ねつつ、今んとこマツケンが無双している以上のストーリーはないんですけど、どう見てもマツケンとの因縁持ちのラスボスとの邂逅で、話が回天するのか、
それとも「ネタ枠」のまま、このまま終わるのか。
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