
「なろう系の異世界転生もの」の中で商業的にトップクラスの成功を収め人気を博している作品。

『転生したらスライムだった件』28巻より(川上泰樹/伏瀬/講談社)
アニメ化など以外にもスピンオフ作品も多数輩出し、ちょっとした「『転スラ』という産業」に。
サラリーマン(37)が刺されて死んで異世界に転生したらスライムだったけど、付与された特殊能力で強力な魔物スキルをガンガン吸収してスライムにして最強、人型にも顕現可能に。
リムルを名乗り、多くの魔物を配下にジュラの森の盟主となり「魔国連邦」を建国。

『転生したらスライムだった件』28巻より(川上泰樹/伏瀬/講談社)
魔王に覚醒したリムルのもと、既存の複数の魔王国家勢力、人間国家勢力、宗教勢力との武力紛争も魔国連邦が勝利、もしくは和解する形でひと段落、人間・亜人・魔王、それぞれの列強に新興国として認められ、外交チャネルをオープン。
魔国連邦の諸国に向けたお披露目と式典外交を兼ねた「開国祭」の開催。
も終わり、次の章は「西の盟主・リムルvs東の黒幕・強欲のマリアベル」と「西側の獅子身中の虫、魔王レオンと転生者・神楽坂優樹による転生を巡る陰謀」に収斂されていくのかな、という伏線が提示されています。

『転生したらスライムだった件』28巻より(川上泰樹/伏瀬/講談社)
「自陣営の成長や同盟で勢力圏が大きなった結果、より遠くのより大きな勢力圏との摩擦が生じるようになった」
というか、普通にやったらスケール大きく「東西間の世界大戦」に発展しそうな、再びシリアスな話になっていきそう。
ということで、開国祭の「寄り道」を取り戻すように進展、会議巻。
黒幕絡みの評議会への加盟に向けて招待される魔国連邦、その王・リムル。

『転生したらスライムだった件』28巻より(川上泰樹/伏瀬/講談社)
東の帝国、という脅威の前に連携する西の各国、という構図で、現実世界に当てはめると「国連」というよりは「NATOとEUを足して2で割った」って感じですかね。
悪い黒幕に操られる偉いけど雑魚い各国代表のおじさんたち、悪い黒幕にけしかけられる居丈高だけど雑魚い開催国の王子、などを相手に、硬軟織り交ぜてのスカッとジャパン展開。
作中でリムルも「もうやらない」と言ってますし、西側の評議会内の「政治的駆け引き展開」は以上で終わりかな?

『転生したらスライムだった件』28巻より(川上泰樹/伏瀬/講談社)
展開的には「世界の半分が同盟相手になった」状態で、残るは世界のもう半分、東の商会?東の帝国?
バトルやアクションが見せ場のジャンルの割りには、戦争描写は限定的で、国家と個人の武力を背景に外交で解決することが多い作品。
ノリ的には東西大戦と行きたいとこですが、

『転生したらスライムだった件』28巻より(川上泰樹/伏瀬/講談社)
定番展開だと「AとBの東西大戦に誘導する第三者の黒幕Cが真の敵」なんですが、はてさて。
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