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#ウマ娘 シンデレラグレイ 3巻 評論(ネタバレ注意)

実在の競走馬を美少女擬人化した育成ソシャゲ「ウマ娘」の派生コミカライズ。

日本の競馬史に残る名馬・オグリキャップの現役時代をモチーフにしたスピンオフ。

1〜2巻で地方レース(カサマツ)編が終わり、今巻から中央に移籍。

ウマ娘世界観でいう「中央トレセン学園」に編入し、並み居る名バ達と本格的にシノギを削る展開に。

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「ウマ娘 シンデレラグレイ」3巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

モチーフとなった史実が日本競馬史上最大級のシンデレラストーリーにして、トウカイテイオーと並ぶ日本競馬史上最大級の復活劇というドラマで、かつ魅力的なライバルにも恵まれていた馬のお話なので、更にifを加えた作話の骨組みの時点で優勝です。ありがとうございました。

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「ウマ娘 シンデレラグレイ」3巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

なんの漫画なんだよw

ということで、面白いのはわかってるので、今回は作品そのものの感想よりもメタ話です。

 1〜3月に放映されたTVアニメ二期も大好評、2月末にリリースされたソシャゲ版は大ブレイク、と互いが互いに宣伝効果をもたらし、マルチメディア展開(この表現古いですかね)が最大限「上振れ」した形で、このコミカライズ「シンデレラグレイ」も「在庫瞬殺!」「重版出来!」と、3巻発売を前に既に大きな成功を納めています。

作者はコミカライズ開始を振り返ってこのように語っていて、

さもありなん、という、アニメともソシャゲとも違う、競走にかけるシリアスでドスの効いたかっこいい凄み演出と、ほんわか可愛いコメディ日常パートの、硬軟両面のそれぞれの魅力とギャップが楽しい作品。

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「ウマ娘 シンデレラグレイ」3巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

とまあ、売れてるものを褒めるのは簡単なんですけど。

今でこそハマってますが、当初の自分はご多分に漏れずこの作品含めて「ウマ娘」全体に懐疑的で、特にこのコミカライズについては掲載誌がヤングジャンプということもあって期待せず、読んでませんでした。ヤンジャンのゲームコミカライズ枠はゲーム発売した後、旬が過ぎると打ち切り同然に終わる作品が多いので。

なんつーか「ファンアイテム枠」「コラボ営業枠」っぽいというか、最初から漫画としてヒットさせようとあんま思ってないっぽいというか。死屍累々のイメージ。

そういう意味でこの作品がゲームコミカライズ枠でありながら気がつけばヤンジャンのエースを張れるセールスを記録しているのは、内容も良いだけに後続作品たちのためにも喜ばしいなと思います。

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「ウマ娘 シンデレラグレイ」3巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

気になるのは、オグリキャップのキャリアも無限じゃなく話の展開もレースの描写も熱いけどタンパクなところもあり結構早いので、長くて10巻過ぎぐらいで完結するんじゃねえかなコレと思うんですが、その後どうするんだろうか、と。

他のウマ娘を主人公に「ウマ娘 二人の女王」とかやるんかな?

あと、同日に星海社/講談社から初の公式アンソロジーが出てますが、今後各社でこうしたウマ娘コミックが続々出てくる感じなんかしら。

権利者のCygamesは自社で漫画ブランド「サイコミ」を持ってますけど、他のIPの例を見ても大手出版各社にライセンス提供みたいな感じで漫画化権をばら撒きそうな気がします。「シンデレラグレイ」がこれだけ売れちゃうと、同業各社もコミカライズ出版したいだろうなー。

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「ウマ娘 シンデレラグレイ」3巻より(久住太陽/杉浦理史/伊藤隼之介/Cygames/集英社)

ということで、どの出版社がどの掲載誌でどの漫画家を担いでどの馬にスポットを当てたコミカライズを出してくるのか、も、ちょっと楽しみだな、と。

中身の話してないですけど、すごい場面で次巻に続くのなw

4巻早よ。

 

 

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