

学園祭に合わせて女子生徒の人気投票『女神総選挙』が実施される、国内最多の生徒数を誇る白銀高校。
高IQを誇る三ツ谷(♂)は、昨年の学園祭で意を決し幼馴染のハイスペ美少女・つぐみに告白しようと呼び出したものの、空振って告白すらさせてもらえなかった苦い過去があった。

『きみが女神ならいいのに』3巻より(柏木香乃/講談社)
呼び出しに現れなかった裏で女神に選ばれていたつぐみにも、総選挙にも、屈折した思いを抱え、再びやってきた学園祭・女神総選挙にひとりシラケムードの三ツ谷に対し、クラスメイトの引っ込み思案な地味女子・うずらはその頭脳を見込んで「自分を女神総選挙で勝たせて欲しい」と依頼する。
かくして、つぐみを見返すという不純な動機のため、存在を知りもしなかった地味女子の総選挙に向けたプロデュースが始まった。

『きみが女神ならいいのに』3巻より(柏木香乃/講談社)
という、学園の総選挙を舞台にした、三角関係ラブコメ。で始まって、1巻終盤、3巻でもヒロインが1人ずつ増えてハーレム気味ラブコメ。
思考が読めないミステリアスなハイスペ美少女・つぐみ、プロデュースしてイメチェンしたら見違えた系・うずら、陽キャなギャル系の愛紗、無口・無愛想・クールな雪香の、4人ヒロイン体制。
今巻で完結。

『きみが女神ならいいのに』3巻より(柏木香乃/講談社)
連載の最終回前後の作者のツイートのとおり、全力を出し切った完結ではなく、本領を発揮する前に巻きが入っての中途半端な終わり方でした。
すごい打ち切りっぽいツイートなんですけど、割りと連載終了のすぐ後にご出産されてて、単純に「不人気で打ち切り」というよりは、「出産・育児も考慮した作者と編集部の判断」という感じもします。
ご出産おめでとうございます!
連載終了を経てのご出産とのことですが、作家活動は続けられるとのことでファンとしても嬉しいです。ご家庭が円満でお子さんが健やかでありますように。
さて。
そういう経緯もあって、内容的にもこの作品が本懐を遂げて完結したとは、まあ言えない終わり方でした。
部分部分で好きなセリフ、好きなシーン、好きなエピソードはあったので、

『きみが女神ならいいのに』3巻より(柏木香乃/講談社)
もちょっとじっくり読みたかったなとは思いますし、4人ともそれぞれに魅力的でしたけど、正直「推しヒロイン」に育つ前に、終わっちゃいました。
主人公も、四股かけるような不実な振る舞いも、「鈍感」「朴念仁」「聞こえないふり」などアホ要素も、発動する前に終わっちゃって、普通にいい奴だったなw
作品であると同時に商品ですし、作者のライフプランも在ってのものなので、予定より早く終わっちゃったのはしょうがない。
それよりも、あー、うー。
持って回った言い方するとどうしても「事後諸葛亮」の「素人クソバイス」になっちゃうので、個人的な願望をストレートに言うと、

『きみが女神ならいいのに』3巻より(柏木香乃/講談社)
次回作は「ハーレムラブコメ以外」の作品を読みたいです。ハーレムラブコメ、あんまもう好きじゃないので!
じゃ、いつかまた!
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