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#リコリス・リコイル 2巻 評論(ネタバレ注意)

TVアニメが話題だったので。

『セーラー服と機関銃』の「カ・イ・カ・ン」なんか今更誰も思い出しもしねえ、昭和は遠くなりにけり、近未来(?)の日本。

孤児を集めて女子高生エージェント「リコリス」に仕立て上げ、凶悪犯を捕まえたり殺したりする公的機密機関「DA」。

DA本部のリコリス"たきな"は、現場で命令無視して凶悪犯に味方ごとライトマシンガンをぶっ放し、味方こそ無事だったものの逮捕・取り調べ予定だった犯人たちを全員射殺し、左遷。

『リコリス・リコイル』2巻より(備前やすのり/KADOKAWA)

新たな配属先はDAの潜伏サイト、喫茶店「リコリコ」だった。

「リコリコ」先任の千束は「東京一のリコリス」と高名だったが、千束とバディを組むことになった たきな を待っていたのは、「町のなんでもお助け屋さん」の日々だった…

という美少女ガンアクション・ハードボイルド?

『ガンスリ』や『デストロ』に『攻殻』と『シティーハンター』を混ぜて4で割って、最後に『ごちうさ』で仕上げた感じです。

自分は1巻を読んだ時点ではTVアニメを未視聴だったんですが、1巻読んで続きが気になったのでサブスクで全話観ました。面白かった。

『リコリス・リコイル』2巻より(備前やすのり/KADOKAWA)

可愛い女の子がカッコよくて可愛くて眼福だったので、その後ゲームしながらとかのBGM代わりに5周ぐらいかな?観ました。

コミカライズ2巻は、TV第2話の「ウォールナット逃亡援護」案件の後半戦と、TV第3話「千束の定期診断・体力測定とたきなの復帰直訴」エピの途中まで。

コミック2巻でTV版の2.7話分ぐらいの進行具合、という感じで、8〜9巻ぐらいで完結するペース。

『リコリス・リコイル』2巻より(備前やすのり/KADOKAWA)

「良いコミカライズ作画を見つけてきたなあ」という、絵的な再現度が高く、またネームも原作アニメの脚本に忠実に、丁寧に。

アニメの3話をサブスクで流しながらコミカライズのページをめくってみたんですが、声優さんの演技のニュアンスまで再現しようという、9割方は一言一句原作準拠。

たま〜にセリフの主語や目的語を省略するぐらいなのと、たま〜にアドリブが入るぐらい。

『リコリス・リコイル』2巻より(備前やすのり/KADOKAWA)

「伝説の電波リコリス」

「"塔"をつけろよ刈り上げ野郎!」

という『AKIRA』パロディのセリフの応酬は原作アニメになかったアドリブ。

忠実すぎて、人によっては付加価値に欠けるファンアイテムのように見えるかもしれませんけど、再現度の高いネームと絵で、それでも構図やアドリブで変化をつけて、『リコリコ』好きの自分は割りと楽しく読んでます。

原作アニメを未視聴でも楽しめるよう丁寧に忠実に再現してる分、ファンアイテムというより「TVアニメ未視聴の人向け」なのかもしれないですけど、美点も欠点もそのまま再現されていて、一漫画作品として切り離して評価しづらいですけどw

『リコリス・リコイル』2巻より(備前やすのり/KADOKAWA)

ビジュアルやアクション描写が出来物な反面、「不殺の誓い」を立てた元No.1殺し屋という設定は『るろうに』、『ファブル』など先行作品と重複していて決して珍しいものではないです。

「殺しのライセンスを持つ公的機密組織の社会SF」という意味でも、『攻殻』(原作)と比べて「リコリス」、「DA」、「アラン機関」、「千束の才能」、「ウォールナットの才能」など、やや荒唐無稽な世界観設定のアラもないことはない。

けどまあ、全ての作品に全ての面で「『攻殻』(原作)同等以上」を求めるのも野暮というか、この作品の「一番の売り」、勝負するポイント、楽しむポイントはソコじゃないよね、と。

ちなみに、日常オリジナルエピソード特化のスピンオフ・コミカライズも同時に刊行されてますので、『リコリコ』好きであれば。

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人気アニメだけあって、両コミカライズとも気合入ってるというか、作画に恵まれてますねw

「正伝」の方は、ラストバトルの途中でジュース飲んで休憩しながら雑談するシーン、あのシーンが自分はとても好きなので、コミカライズがあそこに辿り着くのが今から楽しみです。

『リコリス・リコイル』2巻より(備前やすのり/KADOKAWA)

千束とたきながより可愛くよりカッコよく再現されることも、ネームのアドリブも、当然とっても期待してますが。

 

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