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あ、今日読んだ漫画

Re:「上巻・下巻」タイプの漫画ってなんで少ないんだろう

小説では「上巻・下巻」タイプは割と見るのに、漫画は少ない(ほぼない)よね

2冊でコンパクトにまとめる漫画って描くの難しいのかな?

anond.hatelabo.jp

「少ない(ほぼない)」

と言ってるのに対して「ある」と反例を挙げても、あんまり意味がないと思うし、自分も少ない(ほぼない)と思う。

また、「上下巻」と「2巻で完結」はニュアンスが違うので反例になっていない、とも思う。

「2巻で完結」には

長期連載を目指して連載開始したが不人気で打ち切り(計画変更)

した作品が含まれるのに対し、

「上下巻で完結」には

上巻の出版時点で既に『上下巻』『上中下巻』で完結する意志が込められている(計画完遂)

から。

 

増田の問いに直答するなら、最初から2〜3冊での完結を織り込んだ「上下巻」のやり方は、現在の商業コミックの

「続き(結末・謎)が気になる」や「キャラ人気」で「金の卵」に化けた作品を長く引っ張って収益を上げる

というビジネスモデルに背を向けているので、主流になっていない。から。

作品のテーマや内容、作家のネームバリューや編集者の考え方にもよるだろうけど、一般論としてヒット作を出したい編集部が嫌がるだろうな、と思う。

 

計画を完遂したか、変更(打ち切り・引き伸ばし)したか

が作品の完成度や面白さにどう影響するかは一概には言えないが、打ち切り作品は概ね本懐を遂げられずに無念を残して終了する作品が多い。

逆に計画変更による打ち切りや引き伸ばしが、完成度と引き換えに火事場の馬鹿力の熱量で漫画を面白くすることも稀にあり、連載漫画は生き物というかライブというか、よくわからなくて面白いなとも思う。

 

漫画が「上下巻」になる数少ないケースのパターンは、自分が知る限り3パターン。

後付けで「上下巻」になる

当初の版では「上下巻」ではなく「1〜3巻」などの数字表記だったが、愛蔵版・文庫版・電子書籍化などに際して「上下巻」に再編集されるパターン。

冨樫義博の『レベルE』がこのパターン。

 ↓

 

出版社の移籍があった『かげきしょうじょ!!シーズンゼロ』もこのパターンだった気がする。

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『ふたりが家族になるまでに』は、紙書籍と電子書籍の同時発売だったが、紙書籍は「上巻」、電子書籍は「1巻」とされていて意味がわからなかったし、今でも意味がわからない。

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2巻(上下巻)で完結。

 

原作付きの作品

原作付きのコミカライズ作品、多くは小説原作。

プロットが完成済のパッケージなので、ライブでオリジナルを創るよりはボリュームが読みやすそう。

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『夜行』は森見登美彦の小説を少女漫画レーベルでコミカライズした変わり種。

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その他、映画作品のコミカライズは3巻完結が多い印象だけど、「上中下巻」より「1〜3巻」が採用されている印象。

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作家と出版社の判断

正直、

「最初から意図を持って作家と出版社の合意で1冊目を『上巻』にした」

のか

「1巻の出版前に打ち切りが決まったので『上巻』にした」

のか、外からは区別がつかない。

ただ、結果的に「後付けでもなく、原作付きでもない」上下巻の作品は「文学的」というのか、作家性やテーマ性が強く、当初から

「描きたいことを描き切ったら終わる」

と決めてたような作品が多いような「印象」。

収益・プロモーションという意味では、長期連載による人気獲得よりも、

名前が売れた(固定ファンがついた)漫画家やタイトルによる「作家買い」「タイトル買い」「表紙買い」狙い

もしくは

センセーショナルなテーマや描写による「バズり狙い」

のどちらか、という感じ。

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読んだ。

 

読んでない。

 

現在の商業コミックの

「続き(結末・謎)が気になる」や「キャラ人気」で「金の卵」に化けた作品を長く引っ張って収益を上げる

というビジネスモデルに背を向けているので、主流になっていない。

のは、実は「上下巻」だけでなく「単巻」作品(短編集除く)も事情は一緒なんだけど、メジャーレーベルでは藤本タツキが

「中編作品を全編タダ読みさせた上で更に作家買いさせる」

という、長期連載方式のアンチテーゼなんだかなんなんだかよくわからないことを、ちょいちょいやっている。

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現在の商業コミックの在り方を規定する悪しき?商習慣に、メジャーのてっぺんから風穴を開けようとしているようにも見えるし、ただ単に描きやすいやり方で描いただけにも見える。

藤本タツキがアレすぎてよくわからない。

 

主流・メジャーに限らなければ当然、「上下巻」「単巻」の作品はもっとたくさんあるが、メジャーじゃない故に知られておらず、自分の視界にも増田の視界にも入りにくいので「少なく」感じる。

「メジャー=面白い」ではないので、非メジャーかつ自分にとって面白い漫画と出会いたいけど、「手当たり次第読む」以外にそんな方法があったらこっちが教えて欲しい、という、結局いつもの話に。なんの話をしてたんでしたっけ。