#AQM

I oppose and protest the Russian invasion of Ukraine.

#幼女戦記 14巻 評論(ネタバレ注意)

「元々反帝国感情の強かったアレーヌ市
 小競り合いが本格的な暴動に発展するのには一日も要しませんでした」

「『これでは大陸軍本隊兵站線が崩壊しかねない』
 そう判断した帝国の対応」

「今でも多くの議論を招いています 何しろ法学者らが一致している事として
 この虐殺は如何なる戦時国際法にも抵触しないというのです」

主人公たちが属する帝国軍が都市を焼き市民を虐殺する、「タクティクス・オウガ」でも描かれたテーマ。

描写に元々じっくりページを割いてきたコミカライズ版では割りとガッツリいきました。見開きで街が焼かれる様子が数ページに渡って描写され、炎に巻かれて逃げ惑う市民の様子がインサートされます。

やがて敗戦し滅亡する偽悪的な主人公を通じて戦争の愚かしさを皮肉っているとはいえ、軍事的ロマンチシズムをエンタメ化してる面も確かにある作品で、「描かれ方によってはついていけずに読むのやめちゃうかも」と思ってたけど、幾重にも用意されたエクスキューズのおかげで引き続き読むます。攻めたけど作品としての箍は外さなかった的な。

手放しで称賛していい内容じゃないですが、戦争を描くならここまで描く、という覚悟のようなものを感じます。

 

aqm.hatenablog.jp

#とんがり帽子のアトリエ 5巻 評論(ネタバレ注意)

あら可愛らしい表紙。

ここ数記事ロリい漫画ばっか。ちなみに明日は幼女戦記の予定です☆

一部の魔法を「禁止魔法」として制約した世界の、魔法使い見習い少女たちの修行と冒険、ダークな雰囲気ただよう超正統派ファンタジー。

イレギュラーに魔法使い見習いになったヒロインのココ、その素質を狙って暗躍する禁止魔法使いたち、ココの巻き添えでトラブルに巻き込まれつつ彼女を守って戦う師匠と姉弟子たちの修行と成長の日々。「美少女ハリポタ」と形容するのは少し不誠実すぎるかしら。

アガットとリチェの二次試験中に禁止魔法使い"つばあり帽"が乱入、見習い"とんがり帽"たちの最大のピンチ、その顛末。

美麗さもそうなんですけど構図も背景も細かい描き込みも、読者に何を見せたいか目的をもって効果的に描き込まれてて、一コマ一コマがなんつーか「作品」なんですよね。これ数百円で読めちゃっていいのかな。

テイストは「ベルセルク」にも近いけど、清く明るく希望に燃える美少女たちが主人公なおかげでダークに振り過ぎない、シリアスでかっこいいけど暗すぎないちょうどいい塩梅。

次巻から新展開、魔法使いの総本山「大講堂」編とのことで、背景見るだけでも楽しみな。

 

aqm.hatenablog.jp

#あゝ我らがミャオ将軍 1巻 評論(ネタバレ注意)

「本日未明 コルドナ社会主義共和国北西部より飛翔体が発射されたのを確認
 飛翔体はミサイルと思われ現在 落下した海域に被害がないか確認中です。」

「な…なんでっ…なんで発射スイッチ押しちゃったんですかー!!!」
「いや…なんか…押したくなるようなボタンだったし…ダメだった…よね…?
 あっ じゃあもうさあ
 『間違ってボタンを押してミサイルを撃ってしまいました ごめんなさい』
 って言おう?」
「素直だ!!」

ボタンあったら押したくなるよね。

安全保障上の緊張を孕み、世界から孤立する小さな社会主義国家。独裁者の急逝により、その座を世襲で継いだのは建国の革命家の孫娘(9歳)だった。
という、北朝鮮をモデルにした政治ギャグコメディ。

就任早々ミサイル誤発射、思いつき工場視察、公園にて大いなる慈愛、可愛くない国旗の変更、プロパガンダ歌謡&映画改革、初めての外交、世論調査、ギャルから学ぶ海外文化、お忍び視察。

独裁者の立場にあんま重圧とか感じてなくて、普通のちょっとワガママな八重歯で口半開きのお子様。猫大好き。側近が怒りすぎると泣く。お約束のようにトイレ掃除や草むしりなどの粛清を受ける党書記。

なにこれ可愛いんだけど。

 

(選書参考)

blog.livedoor.jp

#あおいさんは16歳年下 【完】 評論(ネタバレ注意)

小さなパン屋を営む橋田夏海(28・♂)が常連の美人のお姉さんに意を決して告白したら大人びた小学6年生だった、政治的な正しさ的にデンジャラスな歳の差ラブコメ。

『あおいさんは16歳年下より』より(うるひこ/フロンティアワークス)

刺激的っぽい設定の割りにはほのぼのな世界観、相手が小学生だと気付いて告白撤回して平謝りする主人公、イケメンのお兄さんに告白されて嬉しくてその気になっちゃった女の子。1冊で完結のようですが、オチのために無理やりくっつけることもなく、かっこいい(?)お兄さん(?)に憧れる女の子の話に終始して終わります。

『あおいさんは16歳年下より』より(うるひこ/フロンティアワークス)

ロリコンの妄想のように見えて、歳の差系は一部の女性にも需要あってよくわかんないんスよね。絵も女性向けっぽいし、作者も女性なんじゃないかな。Pixivのレーベルとのこと。

Amazonレビューは続編を望む声が多いですけど、下手に続けて問題作扱いされるより、「可愛い漫画だったね」で終わった方がいいような気もすんだけどね。

『あおいさんは16歳年下より』より(うるひこ/フロンティアワークス)

はいじゃないが。

 

 

(選書参考)

blog.livedoor.jp

#猫暮らしのゲーマーさん 1巻 評論(ネタバレ注意)

「今朝、会社の駐車場で警備さんが仔猫を見つけたらしんだけど、
 誰か飼ってやれる人はいないかな?」
「小桜さん、どうですか?」
「はい?…飼います。」
「えぇーーーっっ!?」

残業も飲み会も断って定時ダッシュで帰宅してゲームにどっぷりな生活を送る商社勤務の"絶対断る女"小桜理子(29)。趣味のゲーム第一優先だったはずの彼女が、会社の警備員が貰い手を探してる仔猫に一目惚れ、「飼います。」と手を上げてしまう、初めての猫飼いもの。

ゲーマーならシンパシー感じやすい属性のオタク美女と可愛い仔猫の日常もの、ということでよっぽどヘタ打たない限りハズしようのない漫画。競合がとても多いので、売れるかどうかはまた別の話みたいですけど。取材が楽そうw

コントローラーをてしてししたり、ゲームのキャラをてしてししたり、ボスのドラゴンにビビりまくりの仔猫が可愛らしい。

猫漫画は何は無くとも猫さえ可愛ければ成り立ってしまいますが、いくえみ綾曰く「漫画家は猫を飼うと猫を描くのが下手になる」んだそうで、思い入れ強くなりすぎるんだとか。

表紙からして「猫に自信有り」な漫画。ああ、前作も猫ものだったんですね。そっちもそのうち読んでみよう。

 

(選書参考)

blog.livedoor.jp

#幸せカナコの殺し屋生活 1巻 評論(ネタバレ注意)

「殺し屋に転職してから土日が休めるようになった」

12月に出た同人版が商業に移行したようで、冒頭4話、30ページはまったく同一。私も含めて重複購入になった人はご愁傷様ですが、続きが読めて嬉しいので無問題。同人版、安かったしね。

作者さんの責任ではないとはいえ、電子書籍発売が無予告で1週間遅れんのはテンション下がりますけども。

ブラック企業のOL、職場をやめて精神病んだ状態で転職活動、気が付いたら殺し屋の面接を受けていた。という転職ハッピー殺し屋ハイテンションギャグコメディ4コマ。フィクションに政治的な正しさをお求めの方は読まない方が無難でしょう。

前の職場で磨いた「存在感を消すスキル」が殺し屋の才能として思わぬお役立ち、ルーキーにして天才的な殺し屋に。

前の職場のパワハラ上司、不誠実なヤリチン、煽り運転してくる人、満員電車の痴漢、女子トイレ盗撮魔、ファミレスで店員に横柄な人、ストリートミュージシャンにうざ絡みするユーチューバー。

プロの殺し屋というか仕事関係なくその辺のムカついた奴を殺して回ってるだけに見えますけどw

殺し屋の上司に加え、先輩殺し屋、厨二病の刑事などレギュラーを増やしつつ次巻に続く。

 

aqm.hatenablog.jp

#初恋ゾンビ 16巻 評論(ネタバレ注意)

男子の成就しなかった初恋相手への妄想が一般に視えずにスタンドみたいに具現化される初恋ゾンビ。主人公男子は他人の初恋ゾンビが視えるようになった上、幼少期の初恋相手ベースに自身が無意識に生み出した初恋ゾンビ「イブ」と会話までできるようになったけど、イブのオリジナルが転校してきた上に実は男だったけど、実は秘密の男装美少女だった。

秘密の男装美少女と幼馴染黒髪ポニテのダブルヒロインに、たぶん恋愛成就で消えちゃう「電影少女」のあいちゃん的な応援ポジションのイブ。

ハーレムってほどじゃないけど複数ヒロインラブコメの終盤の重苦しい展開がここ数巻ずっと続いてます。複雑な設定のツケが回ってるというか辻褄微調整の小細工展開が続いてて、正直、読んでてあんま楽しいもんでもないんですけど、Amazonのレビュー見たら近刊も評価高いんですよね。自分の読み方が悪いのかもしれない。

開き直ることなく風呂敷畳もうとしてて、キャラと読者に対する誠実さは感じます。最終回のカタルシスに向けた「溜め」のエピソード群だと思いたい。

連載は既に終了しているとのことで次巻で完結なのかな。土下座したくなるような逆転ホームランな最終回が見たい。

 

aqm.hatenablog.jp

#西森博之短編集 【完】 評論(ネタバレ注意)

「サンデーの編集長やってたM上さんが、
 ヤングサンデーの編集長になってさ、
 『なんか描いてなんか描いてなんか描いて…』。
 仕方ないからページ数の少ないものを描こうと、作った作品です。」

「このカラーは僕が塗っていないんですよね。
 忙しかった僕がカラーを断ったところ、
 編集部にこっちでやると言われてお任せしたのです。
 誰がやったのか知らないけど、お疲れ様でした。」

「これも覚えてなかった。
 しかもなんでお蔵入りになったのかも覚えていない。
 タイトルもなんでこの題なのかいまいちわからない。」

どんな短編集になるのかなと思ってたら、90年代から00年代まで幅広く、13作品。雑誌に載ると思ってなくてテキトーにつけてたんだそうで、主人公(それぞれ別人)の名前が高橋ばっかw

描いた本人もあんまり憶えてないというか、押入れから出てきた原稿を集めて単行本にしましたみたいなノリ。全作品、作者のうろ覚えの解説が載ってんだけど、「こんなの描いたっけ?」みたいな解説しててクッソワロタ。

でも後の名作の原型があちこちに。

通りすがりのムカつく奴をただただブン殴るだけというA子さんシリーズが投げやりで好き。もっと読みてえな。

 

aqm.hatenablog.jp

 

aqm.hatenablog.jp

#シャドーハウス 2巻 評論(ネタバレ注意)

「あるところに貴族のまねごとをしている者たちが住んでいました
 人々は誰もその者たちの顔を知りません
 なぜなら顔がないからです
 そこで『シャドー一族』は彼らの"顔"として
 『生き人形』を従えることにしました」

奇妙な洋館を舞台に、不穏さや狂気をはらんだ童話の絵本のような、ゴシックで謎な世界観。「苺ましまろダークネス」というか「ファナティック三ツ星カラーズ」というか。

主人公で生き人形のエミリコ、その主人の「お影様」ケイト。

「亡霊」「こびりつき」「星つき」「お披露目」。

他の生き人形との共同作業を通じて社会性が描かれましたけど、イジメはあるわ、腹殴るわ蹴るわ、同僚がいきなりマミられるわ、別の同僚には虐待の痕があるわ、1巻以上に不穏です。不穏というか陰惨、狂気。可愛い絵と主人公のポジティブなのがまた、ギャップが怖えー…

お披露目っていうなんかハンター試験みたいのが始まったんですけど、ルールもよくわからないまま淡々と進んでいくのがまた怖い。

ゴシック・ロリータ・ホラーとでも呼ぶべきか、クオリティは高いんですけど、ちょうど「まどか☆マギカ」の序盤で蒼樹うめ絵とイヌカレー絵のギャップにおののいてた感じ。

 

aqm.hatenablog.jp

#明日ちゃんのセーラー服 5巻 評論(ネタバレ注意)

学年に1人しか児童がいないド田舎の小学校で育った運動神経抜群で天真爛漫な美少女・明日小路(あけびこみち)が、田舎の私立の名門中学に入学して友達を少しずつ増やしながら過ごすフェティッシュな日常。

表紙のとおり、80年代から別の方に枝分かれした世界線で独自進化を遂げた作風とでもいうか。センスがAKBじゃなくておニャン子クラブで、それがかえって希少性になってる感じがする。

ストーリーがましいものはなくて、本当に日常ものですけど、前巻よりは漫画です。

今巻は父、母、妹と4人家族で海と温泉に旅行の巻。

相変わらず女の子の可愛さと動きの描写に対して偏執的にこだわって描かれてます。モデルなしってこたないと思うんですけど、シュノーケリングで水中でローリングする女の子って、なに見て描いてんだろコレ…

爽やかなイケメンでマッチョでアルファロメオで石鯛釣って自分で捌いて家族に振舞うワイルドさでちょっとわがままで嫁は美人で娘は可愛くて露天風呂の男湯と女湯を隔てる柵越しに愛娘とあれがデネブ、アルタイル、ベガとか、このパパさんは前世で一体どんな徳を積んできたんでしょうか。

「おああーーーっ。」の人が読んだらたぶん死ぬと思う。

 

aqm.hatenablog.jp

#寄宿学校のジュリエット 13巻 評論(ネタバレ注意)

「認めろよ 犬塚 ペルシア
 お互いが恋仲になったのは過ちだったと
 そうすれば2人とも追放だけは避けられるかもしれないよ?」

「…悪い…ジュリエット」

「謝る必要はないわ露壬雄 だって決まってるもの…」

「『この恋は 間違ってなんかいない』」

表紙が完全にヤンキー漫画だコレ。手前が丸流(まる)くん、不良で男女平等パンチャーのタチ悪いバカなんですけど、それ故に今巻の思わぬキーマンに。

最近まで戦争してた2国間の国境の島、ダリア島に設立された両国共有の名門・ダリア学園。木刀振り回して万年抗争状態の両国派閥のリーダー同士、黒犬派の犬塚露壬雄(ロミオ)と白猫派のジュリエット・ペルシアが内緒で禁断のお付き合い。学園ラブコメ版ロミオとジュリエット。

融和を目指して監督生(生徒会的なやつ)に立候補した2人。しかし両国の対立を煽り分断を図る玲音によって、投票日、全校生徒の前で2人の関係がバラされてしまう。

人種の対立という、ラブコメの割に重たいテーマに、理想臭くてご都合主義な展開。

うるせーこの漫画はこれでいんだよ。拙者はそんな甘っちょろい戯れ言の方が好きでござるよおろろ〜。

最大の山場を越えて、あと2、3冊で完結かね。

 

aqm.hatenablog.jp

#彼女、お借りします 10巻 評論(ネタバレ注意)

エロなしデート援交の「レンタル彼女」の美少女・千鶴が、実は同じ大学でついでにアパートの隣の部屋の三つ編みメガネの地味子さんだった。レンタルなのは内緒なのに周囲の友人や元カノ、果ては双方のばーちゃんにまで紹介してしまい引っ込みつかずにさあ大変ラブコメ。

ビジネスライクなレンカノ千鶴の秘密と本音がバレないかドキハラに、フった割に未練な元カノとの三角関係、テコ入れ的に押しかけ彼女(仮)のJKちゃんと、後輩レンタル彼女の非コミュちゃんが追加。

ストーリーもののラブコメだと10巻ともなると少しは仲が進展したり、そろそろ最終回に向けて伏線張ったりするもんですが、この漫画は相変わらず、なにやってんのこの主人公。優柔不断に二股かけつつヒロインにミニスカJKの制服コスプレさせてデート援交。死ね!ちんこもげて死ね!

元カノの陰険なマミさんはコレ、まだサブヒロイン扱いなんですかね?やってることが段々主人公たちの人生妨害するためのストーカーじみてきて、不慮の事故で死んでくれねーかなとか思いながら読んでます。

普段ラブコメ読んでて「ちんこもげて死ね」「不慮の事故で死ね」とか思わないので、すごい感情移入して読んでんな俺。

 

aqm.hatenablog.jp

#まどからマドカちゃん 5巻 【完】 評論(ネタバレ注意)

ショートショートなんで次巻は当分先だろうと油断してたら、完結ブーストで前巻の4ヶ月後、去年の11月に最新刊にして最終巻が出てました。

モーニング掲載。メガネリーマンが通勤中に通りがかる道路沿いのアパート1階の開きっぱなしの窓。そこでは謎の美女マドカちゃんが日替わりでいろんな店?を営業しているのだった。

無言ながらポンコツ可愛いまどかちゃんを愛でるショートショートなラブ?コメディ。

今巻はクレープ屋さん、空手道場、デッサンモデル、ダーツバー、シンクロナイズドスイミング、エアホッケー、ヘッドスパ、ウナギ屋、パターゴルフ場、ヨガ教室、水族館、甘味屋、神社、渓流釣り、ケーキ屋、そんで最終回シリーズ。

ヒロインが初めてセリフを。この漫画らしい、ハートウォーミングな畳み方。後日談のおまけ漫画もとても可愛らしいw

あとがきが趣深くて、やっぱ本人も周囲もネタがキツくなっていくことは重々承知の上だったんですね。いや、よく5巻も描いたよ。ヒットしてもネタ切れで2巻で終わると思ってたもん。

最近とてもイヤな話を目にしちゃったので、久々に講談社の編集のイイ話を聞いた気がする。

遅くなりましたけど、次回作も楽しみにしてます。

 

aqm.hatenablog.jp

#映写室のわかばさん 1巻 評論(ネタバレ注意)

「あれはさっきのクールビューティ映写女子
 なのにこの私の主演映画(ピンク映画)を
 めっちゃキラキラしながら観ている〜
 性に目覚めた小学生かよ」

ワケあってエラいセクシーな表紙ですけど、中身はもっと可愛い系です。

昭和36年創業、昔ながらの単館名画座「ニュー映劇」。映写技師は無口でクールビューティな職人気質な美女・わかばさんだった。

という、映画ものでも割と変わり種の映写技師もの。近作だと「明日、シネマかすみ座で」ぐらい?

映画館が日本にだいたい3,000スクリーン、9割方がシネコンで、9割方デジタル映写機に置き換わってるそうです。フィルム映写機も自動化されたやつあるんですけど、本作は手動フィルム切り替えする絶滅危惧種の映画館が舞台。

暑くなるとすぐツナギを脱いでタンクトップにホットパンツ姿のクーデレわかばさんを愛でつつ、古き良き暑き暗き映写のバックヤードへの郷愁を感じさせる日常もの。お色気だけどエロはなし、な匙加減。

映画もの漫画ですけど映画作品への言及はなく、あくまでバックヤードを舞台にした働く女の子漫画。「昔の映画館あるある」なので、むかーしからの映画ファンの方、昔お勤めだった方にもオススメ。

 

aqm.hatenablog.jp

 

(選書参考)

blog.livedoor.jp

#サイコアゲンスト 2巻 評論(ネタバレ注意)

「この理不尽な暴力が無尽蔵に溢れる世界を創った
 その全てが神の所業だというのならば
 そんな無能な神は私が殺してやる」

3月に新刊出とった。作品タイトルが一般名詞や形容詞でできてると新刊リストから見落としがちよね。

少し未来、千人に一人の割合でアメコミのヒーローのように先天的に超人的な身体能力を持った人間・通称「セカンド」が生まれてくる日本。

娘を強姦され絞殺されたドイツ出身の医師・黒崎レオンは、娘の復讐のために容疑者を移送中の警察車両を首都高で襲撃、警官から奪った銃で反撃してくる容疑者への怒りのあまり、人類初にして唯一の後天的能力者・通称「サード」に目覚める。

死ねない体になったレオンは暇つぶしのように凶悪犯罪者を私的に処刑・惨殺し、現場に奇妙な絵を遺す「犯罪者殺し」となっていく。レオンを追う警察、そしてセカンド監視局。

セカンド専用の刑務所から死刑執行3度失敗の身長4mの災厄級の死刑囚が看守50名を殺害して脱獄、ドサクサで囚人120名も脱獄。

準主役級の監視局特殊部隊長が続々登場。勧善懲悪。ちゃうわ、ダークヒーローだから勧「悪」懲悪か。

そういう作品なんですけど、悪役のやることがまー胸糞エグいね。

 

aqm.hatenablog.jp