「相手の世界を想像するのは 怖いし面倒だし恥ずかしいもの 私は他人にそれを求めていないわ」 (2巻、陽のセリフ) 「あなたの言うとおり 歴史も過去も総てはいずれ文字と言葉になる 真実など関係ない 文人が書き記した通りに伝えられる 文字や言葉にはそれ…
隆慶一郎の原作を原哲夫がコミカライズして少年ジャンプで好評を博した、戦国時代のいくさ人で傾奇者の前田慶次郎利益の一代記「花の慶次」、の作者や編集者が他社に引っ越した後の非公式スピンオフってことでいいのかな。本編の関ヶ原の戦いの後、上杉家に…
「スパイの家」の原作者の、作画担当を替えた現作。大坂夏の陣の終戦後、ヨーロッパに渡ったサムライ傭兵火縄銃スナイパーの戦記もの。 親方の仇を求めて形見の名銃をひっさげて冬王フリードリヒ5世の弟ハインリッヒの軍に従軍してスペイン軍、バイエルン軍…
「暗号の解き方を教えないことで杉元は私から離れない 弾除けとなってこの男を守れるのは私だけだ 私が強力な盾となる そしていざとなれば…そう…『道理』があれば 私は杉元佐一と一緒に地獄に落ちる覚悟だ」 このフラグは… 明治40年前後の北海道が舞台。日露…
「おお ナイルよ 久遠に流れる母なるナイルよ わがエジプトは永遠に… 御身の流れとともにあり…」 「ガラスの仮面」と同年、1976年から秋田書店の「月刊プリンセス」で連載開始された少女漫画。 アメリカの財閥令嬢でエジプトに留学中の高校生・キャロルは、…
室町後期(戦国初期)の武将、北条早雲の幼少期からの伝記もの。享年64歳説を採用。 中世代を舞台にした作品ながら、現代の話し言葉を大胆に採用、横文字もガンガン出てくる。おっさん達の政争劇は作者の本領発揮なイメージ。 北条早雲の伝記を漫画の上手の…
「神谷清三郎 お前は実に見事な武士であった これほどの武士を俺は他にひとりとして知らぬ」 良い表紙だね。 普段ウチのブログのドル箱記事はFSSの連載の感想記事なんですが、5/28の0時を回ったこの夜半に「風光る」の44巻の感想記事へのアクセスが急増して…
あれから5年(厳密には前作1巻時点から5年)、明治16年。 神谷道場の跡取り娘・薫と結ばれ一児をもうけ、道場の師範を務めつつ人助けに勤しむ剣心。平和な一家のもとに、賊の一味が持っていた一枚の写真がもたらされる。今年の春に北海道の函館で撮影された…
大正時代、淡路島の豆狸・通称「まめだ」は、おつかいで訪れた大阪で禁を破って人間を化かす気満々ながら上手くいかない。 化かし損なったボブカットのモダンガールを尾けて行った先は落語の寄席、モダンガールは狐が人に化け大黒亭文孤を名乗る落語家。言葉…
「アルテが道義にもとる行為をするような…私たちを裏切るような そんな事をする人間では決してないと…そう 確信しています あなたもそう確信なさってるのでしょう?」 「勿論です」 ルネサンス期のイタリア、フィレンツェで貴族の実家をおん出て徒弟制で男社…
"太"正29年。 10年前、神宮寺さくらに命を救われた少女・天宮さくら(17)は、帝国華劇団に入団するべく帝都に上京する。 帝国華劇団の活躍によって帝都の平和が守られた「降魔大戦」から10年、平和と引き換えに帝国華劇団は衰退し解散の危機に瀕し、帝都の平…
なろう小説のコミカライズ。古代中国の華やかな後宮を舞台に美女ありイケメンありミステリーあり。 人攫いに後宮の下女として売り飛ばされた薬師で毒マニアの少女・猫猫(マオマオ)が、謎のイケメン高官・壬氏(じんし)の引き合いもあって上級寵妃のお付き…
「チカパシ…お前はここに残って 自分の本当の家族をつくりなさい この銃をお前にやる 俺はそばで支えてやれない その銃を使うときはひとりで立つんだ」 「ひとりで立つ…これも勃起だね?谷垣ニシパ」 「フ…そうだ勃起だ!!チカパシ!!」 泣けるシーンなと…
「あれ? あの子は… どこかで会いましたね 名前は確か…」 「セイと申します」 「ああそうだ 思い出した! 清三郎の"清"と書いてセイさんですね」 「いいえ 違います "誠"と書いてセイでございます」 「"誠(セイ)"さんですか ああ確かに あの旗はあなたその…
「ははは 見ろ俔 宮殿が目の前で壊されてるのに まだ連中は殺し合ってる こんな場所もう無くしちゃって構わないよな 「…阿紫 阿紫はそれでいいでちゅか」 「いいさ ここが無くなればもう誰も苦しまない」 古代中国で千年生きた九尾の狐・廣天たち精怪(妖怪…
15世紀半ばイタリア半島北部、エステ辺境伯フェラーラ侯爵領。世界への憧れを抱く商家ロセッティ家の令嬢リーザは、恋愛物語に興味津々の同世代の令嬢達との社交に馴染めずにいた。通称「跳ねる嬢」、じゃじゃ馬。 ある日、町を訪れた異国の少女に旅の話を聞…
同性愛に対する偏見や差別が今より強かった時代、傷ついた周囲の人間を救うことが叶わなかった同士のハイカラさんメイドと英国貴族令嬢の、本と思想に情熱を傾けつつ性別や国籍を超えた恋を、重たくも活き活きと。 「大河ロマン百合」的ですが、今巻でボリュ…
「この原作を漫画化しようと考えた作家がいるとは想像しなかった。 瞠目する。 原作者の慧眼をもって、酷寒のロシア戦線での 女性の洗濯兵と狙撃兵の異形をあぶり出した辣腕には敬意を表したい。 それを漫画化した作者の蛮勇にも脱帽する。 男性の政治家と経…
「彼女の目は…"迷い"が全く感じられないんだ こんなに迷いがない人間の目を… 彼女以外に見たことがない…」 ルネサンス期のイタリア、フィレンツェで貴族の実家をおん出て徒弟制で男社会の芸術と職人の世界に身を投じたアルテ。貴族出身の若い女流画家ってこ…
室町後期(戦国初期)の武将、北条早雲の幼少期からの伝記もの。享年64歳説を採用。 中世代を舞台にした作品ながら、現代の話し言葉を大胆に採用、横文字もガンガン出てくる。おっさん達の政争劇は作者の本領発揮なイメージ。 北条早雲の伝記を漫画の匠のゆ…
年末年始で新刊が発売されないので、過去に発表された名作を読み返します。今日は「ベルサイユのばら」です。 という感じで「かげきしょうじょ」「かぐや様」「ぼく勉」での引用のされ方とか「銀河英雄伝説」「風光る」の「ベルばら」との類似性とか、社会現…
きぬさんは文筆家・遥のもとにお嫁に来た。大正時代を舞台にした新婚ラブコメ4コマ。野崎くんパターンで1ページ4コマの幅広コマ。 可愛い表紙ですけど中身はもうちょっとロリぃ感じ。 ギャグのキレで勝負ってよりは、静かでユルくてウブで可愛いほっこり萌え…
「まずは金塊を見つけてやるさ」 「じゃあまだ道は同じだな 私たち…」 「そうだな 相棒の契約更新だ」 「(金塊を見つけてすべて終わらせる アシリパさんをこの金塊争奪戦から解放するんだ)」 明治40年前後の北海道が舞台。日露戦争の二〇三高地で超人的な…
19世紀の中央アジアを舞台に、エピソードごとに主人公が移り変わる「夫婦」「嫁入り」をキーワードにした群像劇として続いて10年目の12巻。 見てきたかのように当時の文化の活き活きとした描写し、衣類やタペストリーの刺繍類の変態的なまでに美しい精緻な書…
「創作物の織田信長は多いと誰もが知っている。しかしその具体的な数は誰も分からない。ならば自分で集めるしかない。『無いものは自分で作れ』という我々独自のルールに基づき資料収集開始。漫画、ゲーム、ライトノベルと信長が登場しそうな作品を徹底的に…
大正時代、淡路島の狸の里の豆狸・通称「まめだ」は、おつかいで訪れた大阪で長の禁を破って人間を化かす気満々だったが何をやっても上手くいかない。 化かし損なったボブカットのモダンなガールを尾けて行った先は落語の寄席、モダンなガールは狐が人に化け…
なんで2冊一緒くたなんだという話なんですが。 「誾千代の形見だ」 「形見?」 「雷切 折れたのを誾千代が磨上げ大脇差とした」 「わしが貰うてよいのか?」 「修羅の刻」は長く月刊マガジンのエースを張った格闘漫画「修羅の門」の同作者によるスピンオフで…
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