AQM

I oppose and protest Russia's invasion of Ukraine.

2021年に読んで面白かった漫画 55選

 ★★★    面白かった

 ★★★★   すごい好き

 ★★★★★  愛してる

 ★★★★★★ 人生のお供

この記事では★5以上を並べます。

同じ数同士の順番は、単純に読んで記事にした日付の順なので他意はないです。

読んで面白くなかった漫画は、わざわざDISるのもなんなので記事にしてないです。

その他、世の中には自分が読んでない漫画の方が圧倒的に多いです。

 

前は半年ごとにやってたんですけど、事情があって今回は1年分まとめて、寸評も巻ごとじゃなくて作品ごとに。

55選っていかにも多いですけど、「28選/半年」「だいたい週に一冊」って考えると自分のペースはそんなもんかなと思います。

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でもこの記事は諸々込みで24,000字ぐらいになりました。長くてすいません。

あとで読んでください。

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前回はこちら。

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じゃあ、そういう感じで。

 

 

★★★★★

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最近は「人が死んで泣ける作品」は飽きられたのか下火な反面、「若い人が一生懸命で泣ける作品」が多くなったように感じるんですが、あるいは年齢のせいでしょうか。

昔は「流川のプレイに涙するおっさん」の意味がよくわからなかったのが、最近わかるようになりました。

しかし、この巻はちょっと火力が強すぎて、泣けるよりも傷つきました。

狂気と人生を捧げ、神に感謝するような何かと、自分は出会えなかった。もしくは出会ったそれに人生を賭ける覚悟を持てず、あの時「平凡で安全な方」を選んでしまった。

という現実を突きつけられるようで、大変羨ましく、大変傷つきました。

この漫画はフィクションですが、「神に選ばれた」というより「神を選んだ」ような人々が実在し歴史を動かしていることぐらいは、自分も一応知っています。

「平凡で安全な方」なりに努力してそれなりに成功している矜持もありつつも、あるいは今からでも遅くないんだろうか? だがしかし、だがしかし…

 

 

★★★★★

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19世紀を生きた人々に次いで、20世紀に生きた私たちも、「戦争のない世界」を次の世代に遺すことに失敗しました。21世紀もどうやら失敗に終わりそうです。

この作品はおそらく取材で相対した実在の人物や遺族に対する配慮として「一応」フィクションの形を採ってはいますが、その失敗の始末書のようなもの、せめて「戦争は起こってしまうとこういうことが起こるんだよ」という、記憶を記録にして次の世紀に生きる人々に引き継ぐ営みなんだろう、と思います。

時代に取り残され人を殺して生き残った、失敗の最前線の現場に実在させられた愚かで惨めな恥の記憶を、漫画というエンタメに昇華して多くの人の目に触れさせ後世に残そうという、残酷な始末書。

この作品の連載中に、存命だった「ペリリュー島の日本兵たち」の最後の一人が亡くなったそうです。

私が例えば「戦争で人を殺すぐらいなら殺される方を選ぶ」と立派で薄っぺらいことを口で言うのはとても簡単ですが、戦時中のトラウマのような辛い記憶を掘り起こして語ること、自らの過ちや罪の意識と向き合うことは、戦時中以上の大変な勇気が必要だっただろうな、と思います。

 

 

★★★★★

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ある程度以上の知名度・誘引力と実力を持つ作家にとっては、もはや週刊少年ジャンプ本誌に掲載されるよりもネットで無料で読めるジャンプ+に掲載する方が多くの人に読ませることができる、ということをはっきり示した作品。

半ば、作家の「読者を(ある程度)選ぶ権利」を放棄したやり方ではある、と自分は思います。その分、賛否両論で、

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発表する場が果たして適切であったかどうかは、議論の余地があるかもしれません。

これだけ多くの人に読まれ話題になって評価された作品でありながら、この作品をもって「藤本タツキのピーク」「漫画家人生における最高傑作」になると思っている人はあんまりいなくて、今後もこれと同等以上の傑作もしくは話題作を創作し続けるんだろう、という期待や警戒をされている作家。Wikipediaによるとまだ20代とのことです。

これまで一流漫画家の多くが、出世作となった作品の連載中に蛹が羽化したように急激に能力を高めて一段高いステージに登って行きましたが、この漫画家は新作の度にメタモルフォーゼし続けているような印象を受けます。ちょっとしたチートやん。

「エモい」シーンほどセリフやモノローグなどの言葉に頼らない演出のやり方は、昨今の漫画表現の主流に棹さすもののようでいて、あまりにも見た目が異なるあだち充作品をなんだか思い出してしまって、自分でちょっと可笑しいです。

 

 

★★★★★

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「面白かった漫画」を1年に一度まとめるとは、結局こういうことです。

10巻は1月初旬、11巻は3月初旬に発売された話を、年末にするということです。

「旬を外したから」「完結済みだから」「みんな知ってる作品だから」「『ルックバック』と作者がカブるから」「6巻が最高だったから」「1年の間に感動を忘れた」などの、作品自体の面白さとはあんまり関係ない理由で選から外したくなる、その気持ちはわからなくもないんですが。

当初は10巻が出色で、最終11巻は最後のピースとして「それまで」によって形を規定された「展開なり」の完結だったように思っていたんですが、不思議なことに読み返すほど最終11巻の方が好きになりました。

畳みようがないように見えた最後の残り一話を、ショッキングな描写と新キャラ登場と第二部の告知で強引にいい感じにやりすごした最終話のように当初は見えていたんですけど、読み返す度にあらためて「とても美しいエンディングだなー」と思い直しています。

1巻で提示されたデンジの夢や欲望が、愛情と暴力と裏切りと血で磨かれ研ぎ澄まされて、最終的に「愛したい、愛されたい」という、「たったそれだけ」の、でも誰もが持つ普遍的なテーマに帰着した物語。

連載中のライブ感、ものすごかったね。

「アクタージュ」と「チェンソーマン」のために始めた週刊少年ジャンプ電子版の定期購読を、「またあんな体験がしたい」というぼんやりした理由でまだ解約できていません。

 

 

★★★★★

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「拷問」について考えることが文字を見ることすらしたくないレベルで苦手で、そのせいで拷問描写がある作品はどんなに評判が良くても自分はすべて敬遠していて、この作品もそうでした。原作担当が「佐伯さんは眠ってる」と同じ人、ということを信じてこわごわ読んで、今年になってハマりました。

「拷問」の字ヅラが感じさせる苦痛のイメージ皆無の、ルーズでストレスフリーで、それでいておかしな唸らされ方をさせられる作品。

メタネタ、メタメタネタ、メタメタメタネタと、物語構造の目的と手段の主従の位相を少しずつズラし続け読者を調教し続けた結果、目的と手段が完全に転倒しているにも関わらず読者に理解され、この作品が20〜30年続いたら日本語の「拷問」の意味が「美味しいものを美味しく食べること」と書き換えられてしまうかもしれない。

平凡なRPGファンタジー設定から始まった、凡百の作家ならネタ切れで2巻で終わってしまいそうな出オチの一発ネタ。

を、どこまで楽しく長く引っ張れるか、という見本・お手本というか、実験が行われているようというか、新たな技法・理論・法則の完成を見守っているかのよう、というか。

 

 

★★★★★

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本編でも、主人公の少年レゴシの物語でありながらBEASTARS世界観で暮らす多様な人物(動物)たちの生き様が描かれましたが、短編集を読むとより顕著に、BEASTARS世界観そのものが主役で、レゴシはそこで暮らす大勢の中の一人に過ぎなかったことが示されます。

本編自体は完結しましたが、その後に短編集が続けざまに刊行されたことで「あるいはこの作家はBEASTARS世界観を描くことを専業のライフワークにするのかもしれない」と思っていたんですが、割りとあっさりと人間を主人公にした別作品の連載が始まり、年末に1巻が発売されました。

人間描けたんかいワレ。

「学園編エピソードの完結以降は迷走した蛇足である」との評価も聞きますしそれも理解できますが、自分はまあ、割りと最後まで好きだったので。

 

 

★★★★★

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「惑星のさみだれ」の作者の新作。新作っつっても1月の刊ですけど。

最近は特に1巻がつまらないと作品として即死なので、大体の漫画は1巻時点ではいろいろゲタ履いて面白いもんで、1巻をあまり褒めすぎると後々ロクなことにならないことが多く「1巻褒めすぎには気をつけよう」とは思うんですけど、それ差っ引いても冒険の始まりのワクワク感は「ハンター×ハンター」の1巻と比べても遜色なく、どっしりした骨の太さを感じます。

どうしても作者買いの先入観もコミですけど。

作品世界のスケールの割りに、1月に1巻が出て年内に2巻が出るに至らなかった季刊連載故のゆったりした刊行ペースは、「終わんのに何年かかんねん」と、ちょっとだけ懸念材料かもしれない。

打ち切りがなければたぶん普通に10年コースだコレ。

 

 

★★★★★

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エロ漫画誌のギャグ漫画枠で2ページずつコツコツ連載された話が溜まってようやく2巻が出た作品。下ネタはあるけどエロはない、掲載誌は18禁なのに単行本は全年齢、という次元の狭間に挟まったような漫画。

エロ漫画誌のギャグ漫画枠は度々サイテーながらキレッキレのギャグコメを生み出しますね。

王国の社畜の女騎士隊長が、休みの日は猥談しながら酒をかっくらってオナニーするぐらいしかやることがない、そういう話です。

世の中には「馬鹿馬鹿しくてくだらなくて、サイテー過ぎて笑うしかない」という娯楽のジャンルがあって、そんなコンテンツで笑いたい夜もあります。

割りと、しょっちゅうあります。

 

 

★★★★★

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動物たちと三頭身の小人(こびと)たちが互いに言葉を通じ合って、社会を形成して暮らす童話のような世界観で、一緒に暮らす2人の女の子を主人公にした日常もの。

シルバニアファミリーやメイプルタウン物語を彷彿とさせるファンシーな箱庭の世界観ですが、背景の書き込みの精緻さは「ベルセルク」並み。

新海誠のアニメ映画もそうですけど、写真や映像で済むものを人間の手描きで再現されるとより美しく感じるのは、人間の脳の認知バグではなくて、実像から美しさだけを取り出す技法の成せる業なんでしょうか? 自分は絵を描かないのでわかりません。

AIがどれだけ強くなっても人間が将棋を指すことの意義、みたいなことを目で見て理解できるビジュアル。

ビジュアルだけでなく、日常生活が織りなす詩情の美しさ、食事の美味しそう感、ここで暮らしてみたい感、相変わらず良いです。

 

 

★★★★★

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ハーレムラブコメはバカがバカを描いてバカが読むもんだ、という割り切りと潔さ。

正直、純情ぶって記号化された量産型ハーレムラブコメに飽きてたところだったので、このぐらい吹っ切れてくれると大変助かります。

正確にはラブコメからギャグの方向に半歩?踏み出してる印象の漫画。ハーレムラブコメのガワは一緒ですが、萌えより笑いを取りに行っていて、ザクとザクレロぐらい違います。

狂気じみた、というよりは欲望に正直すぎる言動を繰り返すキャラたちが近くにいたら絶対に関わりたくありませんが、イカれてんのに名言連発されると何か「生き様の美しさ」みたいなものが。たぶん気のせい。

「アホガール」の作者の現作です。お察しください。

 

 

★★★★★

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不登校の少年が吸血鬼美女と夜の街を歩く、アンニュい青春もの。

「だがしかし」作者の現作。

ハーレムでこそないものの吸血鬼ヒロインが7人だっけ?出てくる眼福な作品、自分は「サヤ師」を生み出したこの人の少年漫画絵で描く女の子がとても好みで、今作では特にミドリが大変お気に入りなので、出番が多かった6巻7巻を。

このあたりの巻は少々不穏ながら楽しい青春ファンタジーコメディ、という感じ。

夜守くんが羨ましいわ。

近刊は近刊でいい感じに作者の筆が滑ったシリアス展開で、「まだ見ぬコトヤマ」が見られてそれはそれで眼福、続きが楽しみ。

黒く塗りゃいいってもんでもないと思うんですけど、この作品の「夜」感、どこからくるんスかねえ。不思議。

 

 

★★★★★

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「少女終末旅行」の作者の現作。

女子高生2人の少し不思議なんかファンタジーなダルくてユルくてアンニュイな不条理日常4コマ。4コマ漫画ですが、半分ギャグコメディ、半分は詩という感じ。

意味不明なものが意味不明なまま流れていく心地よさ、とでもいうのか。

面白さを説明しづらいというより自分もこの漫画の面白さをあんまり理解できていないんですけど、平坦に見えた「少女終末旅行」があれでもまだドラマチックだったんだなと思うほど、ユルい上に意味不明で脳みそ溶けそうなのが、読んでる時間が心地よく感じられます。

この絵も話もどこか世捨て人っぽい感じ、80年代に見たような覚えがあるんですけど、なんだったっけか。

 

 

★★★★★

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ジャンプ系でよくあるバトル漫画ジャンルながら、他のどこにもない漫画に。

緻密に設定された数十人単位の登場人物の性格と思考を同時に制御して細部の描写にいたるまで有効活用、膨大な属人情報が有機的に絡み合う様をじっくり描いて、その痕跡をじっくり探して見つけて喜んじゃう、描いてる方も読んでる方も割りと変態気味。世の中、変態多い。

作者の脳みそどうなってんだと思うと同時に、コアなワートリ読者の記憶力・洞察力もハイレベルで、自分はライト読者というか割りと置いていかれ気味です。

ジャンプお馴染みの訓練戦編が終わって、選抜試験編へ。バトル漫画なのにもはやバトルやってねー、でも面白れー。

唯一、無理を承知で不満を挙げるとするなら、作品のスケールや展開・描写の緻密さとのトレードオフで犠牲にされている、物語進行スピードの致命的な欠如。「まだ24巻」なのか、「もう24巻」なのか。

事情が事情なので、20〜30年のスパンで、焦らずじっくり楽しみましょう。

「ガラスの仮面」とまでは言いませんが「ハンター×ハンター」「ワンピース」ですら開始して23〜24年、まだたった開始8〜9年程度のこの作品がそうなってはいけない理由はありません。あるとすれば、我々が続きを楽しみにし過ぎなことぐらいです。

 

 

★★★★★

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もはや古典の域に入りつつある名作「デスノート」の短編集。

2003年(パイロット版)、2008年、2020年にそれぞれ描き下ろされた短編と、連載中に描かれた4コマ漫画、その他の短々編などを収録。

2008年、2020年に描かれた作品は本編最終話の後の、いわゆるアフターストーリー。安楽死を望む老人たちを殺すキラもどきの話、デスノートをオークションにかけたキラもどきの話。

昔取った杵柄というか、原作・作画の「ハマり役」ならぬ「ハマり作品」なだけあって、サクッと短く軽い小品ですけど本編同等のハイクオリティ。短さ相応にキラもどき達がほどほどに小物で、本編主人公だった八神月の特異性がかえって浮き彫りに。

興が乗ってまた本編読みたくなっちゃって、結局全巻また読破しちまったい。

忙しいのに、勘弁してくれ。

 

 

★★★★★

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読んでる人向けに説明すると夏コミ編と冬コミ編です。

女の子が可愛い漫画で普段の日常パートも楽しく読めますけど、「試合巻」にあたるコスプレお披露目のエピソードはちょっと別格。熱くて血がたぎるぜ!こいつらコスプレしてるだけなんだけどな!

「歳のせいか涙もろくなっちゃって最近ひたむきに頑張る若い人たちの話を読むと無性に泣けちゃってねえ」みたいなツボに、狙い澄まして的確にクリティカルを入れてくる展開、演出。

8巻は昼行灯な主人公の少年・奥村の、例の激白シーンです。読んでなかったんですけど、ネットでたまたま見かけたWEB連載のこの回がきっかけで自分はこの作品を読み始めました。

なんかもう、描いてくれて、どうもありがとう。

 

 

★★★★★

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自分みたいに「早くくっついて欲しい!」「でも連載終わって欲しくない!」「どうしたらいいの!」と二律背反に陥ってる皆さんこんばんわ。お前が決めることじゃないから安心しろ。

最近、Discordでうっかり「萌子は超好きだけど彼女にするなら芹沢がいい」的なことを発言したら「なんで!?」と尋問され、自分が2人の女子中学生とそれぞれ付き合った場合の脳内シミュレーションを語らされる責め苦に遭いました。犯罪者予備軍では?

お前ら僕ヤバ好き過ぎて、特に群像劇としての描かれ方がされてるわけでもないのに、愛情が主役2人から愛すべき脇役達にトリクルダウンしているのを感じます。落ち着け。主役2人がくっついた後も、彼ら彼女らをずっと眺めていたい。

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「僕の心のヤバイやつ」4巻より(桜井のりお/秋田書店)

「かぐや様」終わってしまったらこの作品が現役ラブコメ漫画の単独王座かしらん、と思いつつも、こっちが先に終わっちゃったらヤだなあ。

もうこれ以上何があったらくっつくんですか、というのは置いておいても主役2人がくっつくのはもう既定路線。

というかこれでバッドエンドだったらお前らが暴動起こすんじゃないかとAQMちょっと心配。

 

 

★★★★★

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38歳の現役の商業BL漫画家が大腸癌を患った体験を綴った実録漫画。

筆者は女性、既婚者でお子さんはいらっしゃらない、という環境。

肉体的にも精神的にも辛い体験のはずですが、参考になる体験を軽妙に楽しく読ませてくれます。特に支えてくれる人の縁に恵まれていらっしゃって、恋愛の延長線上としてだけではなく、人生を共にするパートナーとしての「結婚」の意味、独り身の我が身を顧みて、不謹慎ながら少々羨ましくすら思います。

自分は人の縁にあまり恵まれてない分、せめて早期に発見できるようにマメに人間ドック行こう…

なお、闘病生活に関すること以外に子ども時代の回想シーンで結構キツい両親からの虐待・暴力の描写があるため、その方面のトラウマ持ちの方は本作を避けるか、該当の章は読み飛ばした方が良いかもしれません。

この漫画を前にしておこがましい話ですが、読者の側も心身の健康が第一です。

 

 

★★★★★

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人気ラブコメ作品のスピンオフとして世界観を共有し「本編の裏話」的に本編を補完し展開されるファンアイテム4コマ漫画。

二次創作というより、本編にも影響を与えている分、「1.5次創作」とでもいうか。

たぶん赤坂アカから本編の没ネタを大量に卸されている(と私は勝手に決めつけている)ので、キャラを記号化したベタ中心のネタながらクオリティは高く、ページ数の少ない4コマ枠ながら開始から単行本5巻に至るまで名門・ヤンジャン本誌のレギュラーの座を守り続けています。

本編も十分楽しい作品ですが、主人公の少年少女たちの成長が描かれる分、どうしても乗り越えるべき葛藤やしがらみも描かれそれが読者のストレスになっている部分は避けがたくありますが、このスピンオフ4コマは楽しいとこしか描きません。アンコウ釣ってアンキモだけ食ってるようなもんでズルいっちゃズルいんですけど。

というか、この4コマだけ読んで本編は読んでない、なんて奴ぁいねえか。

 

 

★★★★★

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ここ数年のヤンジャンの看板作品の一つ、2度のTVアニメ化・2度の実写映画化をされた人気作品、近年の「現役ラブコメ漫画の王様」の椅子の一つを占めてきたラブコメ作品。

作品のブレイクに伴って連載中に作者を開眼させ作家としての能力を引き上げた、高橋留美子にとっての「うる星やつら」やあだち充にとっての「タッチ」などに相応する漫画。

たぶん年が明けた2022年に完結するんだろうなと思います。

20〜30年後に、時勢にキャッチアップし商業的に大成功した小器用な作品と評価されるのか、時代を代表してラブコメ史に残る名作として評価されるのか、終盤の出来一つでまだどうとでも転びそうな、その終盤です。

自分この漫画好き過ぎて、感想文が毎回ちょっと大仰だったりポエミーだったりして気持ち悪くて嫌だなあ、と毎回自分で思います。

 

 

★★★★★

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ファンタジーRPG世界観のダンジョンをソロで探索していた女シーフが、ひょんなことからダンジョンマスターからスカウトされ、ダンジョンのスタッフとして働くお話。

と紹介すると、昨今の「なろう」的な異世界ファンタジーブームの中、数多ある作品群とあまり変わり映えのしない作品に聞こえるかもしれません。

SF作品「宙に参る」やファンタジー作品「ヘテロゲニア リンギスティコ」のようによく考えられよく出来ていて、と言うと、伝わる人には伝わるかもしれません。それでいて平易でわかりやすく、要所でシビアな死生観を垣間見せつつも基本可愛いらしく楽しく。

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「ダンジョンの中のひと」2巻より(双見酔/双葉社)

なにより主要登場人物であるダンジョンマスターの少女・ベルが、んぎゃわいいいいいいいい! 日本三大ベルたその一人に祀りあげたい。

私の中の「新作・オブ・ザ・イヤー(連載部門)」と「ニューヒロイン・オブ・ザ・イヤー」のダブル受賞、二冠達成です。おめでとうございます。

 

 

★★★★★

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小学5年生の自己肯定感の低い女の子と、一流選手になり損ねた新米コーチが出会って、フィギュアスケートの金メダルを目指すお話。

まっとうにやったら結構な大作になるはずだと思います。

スポーツものが持つ特有の熱に加えて、小っちゃい子が泣きながら歯を食いしばって頑張ってて、おっさんもうダメっす。こういうの弱いっす。「エモ」って描いたハンコを押したい。

競技開始適齢期・競技全盛期の年齢がいずれも低く、他のスポーツ以上に家族のサポートが必要な特殊な世界ですが、育ち盛り伸び盛りの子どもがアスリートとして字ヅラどおり伸びて育っていくのを見守る快感。

選手として成長して自信をつけて、卑屈だった自分にさよならするのを寂しく感じる感性の描写も良いです。

ジュニア編も読んでて既に楽しんですけど、シニア編も早く読みたくてうずうずしますね。

焦れず急かさず、じっくり読みたい。

 

 

★★★★★

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高校の「映画を語る若人の部」に入部したプレゼン下手の映子が、毎回好きな邦画を1本トンデモ説明でプレゼンして部長がツッコむ、映画レビューコメディ。

6巻に「エヴァ」の「旧劇」「Q」「シン」にまつわる3連続のエピソードが収録されています。

社会現象となって広く親しまれた割りに謎を多く残して煮え切らない状態が続いた「エヴァ」と、付かず離れずの青春時代を送ったかつての若者は自分も含めて星の数ほどいたと思います。そんな星の数の中の一人の青春と恋のお話。

笑うつもりで買って読んでんのに泣かされて、というより笑い泣き。

ベタですけど、自分にあったかもしれない青春。日本のどこかの誰かにきっとあった青春。

放心というかエヴァ疲れしてしまって、「シン・エヴァ」についての他人の感想・評論を読む気がせず自分はほとんど読んでないんですけど、ほぼ唯一読んだ「シン・エヴァ語り」でした。

きっと俺以外にも「エヴァ」を受け取った人間の数だけ、物語があったんだねえ。

読んで良かった。

 

 

★★★★★

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新刊発売が近づくと流通と書店がざわつく、「よつばと!」の2年10ヶ月ぶりの新刊。正月から2月末の発売日まで、ブログのサイドバーのトップにアフィ貼ってたら結構な冊数が売れました。

平凡で平穏で平和な、可愛らしく楽しい日常もの。

上手い、可愛い、面白い、と三拍子揃って、電書化されないことと遅筆なことを除けば、何の文句もありません。電書化については検討中なんだそう。

遅筆も、付き合い長いともうあんまりどうでもいい気がしてきますね。

「続きが気になるー!(>_<; 」って漫画でもねえし、例えば年に3冊ずつ出てあと5年で完結するよりも、3年に1冊ペースであと30年読める方が幸せだと思う。

30年って大げさな、とお思いかもしれないですけど、来年で連載開始20周年ですし?

じゃあまた、3〜4年後に。

 

 

★★★★★

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人間に化けて人間社会に溶け込んで暮らすタヌキの一家の女子高生・ふみと、学校の友達のキツネ・りさ、コウモリ・つばさ、三毛猫・みやこが織りなす、まあ言ったら女子高生日常コメディ。

カラーで描かれるポップでキュートな絵柄に甘えず反した、ブラックでシュールなネタ。毒入りファンシー。

ファンなので当たり前ですけどうちのブログでは割りと毎度お馴染みの作品・作家で、去年まとめた記事に

作者に対して「もっとたくさん描け、もっと早く描け、ずっと長く描け」以外に特に言いたいことがありません。

と書いたんですが、今年は2冊も出してくれて幸せです。

来年は3冊出してください。

 

 

★★★★★

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地球を侵略するクリーチャーを雇われパイロットたちがデカいロボットで撃退するSFもの。

初期設定に沿った序盤から、中盤に話がダイナミックに展開、クライマックスで本懐を遂げて8巻で堂々完結、人気作を引き伸ばすでもなく無駄なく構成されて大団円を迎えました。

と、終わったら今だからこそ言えますけど、中盤〜終盤にかけては先が読めない二転三転のジェットコースター展開で、スリリングというか「どうなんのこの漫画、大丈夫か」とハラハラしました。

クライマックスの能倉の起死回生の「たった一つの冴えたやり方」も、あるいはビターエンドか、とも思ったんですけど。

全8巻ってサイズもいいよね。友達に「面白いから読んで!」って薦めやすい。

まあkindleで買ったから貸せねえし、漫画貸すような友達もいねえんですけど。

 

 

★★★★★

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ラブコメ枠の看板作品としてここ数年間の少年ジャンプを支えた人気作品の最終巻。

賛否が入り混じるマルチエンディング、5人のヒロイン一人一人のルートに一冊ずつをかけた、その最後の一人、真冬先生ルートのエピソード。後回しなのか、大トリなのか。

「成年と未成年の恋愛」を成就させにくいご時世に、女教師ヒロインを魅力的に描きすぎて二度の人気投票でぶっちぎりのトップになってしまった故の捻れが、「運動会でお手手繋いでみんなでゴール」みたいなことにさせてしまったように思います。

ジャンプ的なノウハウの積み重ねによるキャラの記号化・展開のテンプレ化など、作品としての粗も不満もないではないですが、自分はこういう、作者の制御を離れて暴走して作品の運命そのものをも捻じ曲げてしまうような強力なヒロインが大好きです。記号化とテンプレ化が意図せず生んでしまった鬼子のよう。

「ヒロインが魅力的であること」という男性向け商業ラブコメ漫画作品で最も大切な点において、少年ジャンプの看板にふさわしい漫画だったと思います。

 

 

★★★★★

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RPGファンタジー世界観の、魔王を倒したパーティの生き残りのその後を描く、エンディングや最終回のその後の世界を描いたような異色のファンタジー作品。

数十年後、伝説のパーティのメンバーのうち人間族だった勇者や僧侶は寿命で亡くなりドワーフ族の戦士も年老いた中、長命種のエルフだけは独り現役時代の少女の姿のまま、平和になった世界を放浪していた…という建て付け。

始まった当初は懐古中心の追憶と哀愁に満ちた展開になるのかと思って、そういう面も確かにあるんですが、「思い出は美しく、現実はいつも元気」じゃないですけど意外と現役さながらに「なろう」のように俺TUEEEEEEEで戦い意外とコミカルに語らって、思ったほど暗鬱でもなく楽しく読めます。

近刊は魔法使い試験編、なんかジャンプ漫画というかハンター試験みたいなことに。切なさ一辺倒でもないのが、メリハリがあって、それはそれで。

なんだかいつの間にか少年サンデーのエースみたいなポジションに。

 

 

★★★★★

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TVドラマが放映されたりTVアニメ化が発表されたりしましたが、原作も昨年に続きずっと面白く、しかも単行本が5冊も出ました。昔のジャンプコミックスかよ。

私がどの巻も★5と評価したので本記事のトップではなくこの位置ですが、5冊分を全部足すと★25なので隠れたトップです。おめでとうございます。

発刊数が示すとおりあまり休載もしない漫画家さんで、平日の疲れが溜まり始める私の水曜の深夜(木曜の未明)を連載最新話のWEB公開で彩ってくれて、待ちどおしい幸福な時間にしてくれてありがとうございます。

どうも同じ木曜未明に最新話が公開される「かぐや様」が来年には完結してしまいそうな感じなので「ハコヅメ」が頼みの綱です。なるべく末長くよろしくお願いしますというか、私は以前ブコメにこう書きましたが、

#ハコヅメ ~交番女子の逆襲~ 1〜15巻 評論(ネタバレ注意) - AQM

エピソードをもっといっぱい読みたいので早く300巻ぐらい出せばいいと思う

2020/11/24 01:28

b.hatena.ne.jp

あと残り281冊です。引き続き頑張ってください。

 

 

★★★★★

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関西弁のヘタレまぬけ女子・りえ子と柴犬のポン太のコメディ寄りのお散歩日常ショートコメディ。

りえ子・小2〜大2、ポン太・0歳〜12歳の散歩の思い出をランダムに。

女の子が柴犬と散歩しているだけのショート漫画。めっちゃ普通に真剣に犬に話しかけるりえ子、人語を理解してモノローグでツッコミを入れるポン太。

設定も展開も、特に何が凝ってるってわけでもないのに毎回こんなに面白いんだったら、世の中の他の漫画家さんたちの苦労は一体なんなんだと思わなくもない。

ストレスフリーでルーズでイージーな読み心地、寝入りバナにベッドの中でタブレットで読むのに最適です。柴犬お好きなら、ぜひ。

 

 

★★★★★

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何かシリアス展開を隠し持っていそうなのを露骨にチラチラ見せながら、しかしイチャラブの日常ラブコメ中心にずっと進行してた漫画が、ようやく本気出して第一部・完。

日常ラブコメとして面白くないわけではないし、そうした日常の積み重ねが後々のシリアス展開に効いてくることも重々承知した上でも、シリアス展開に「もったいつけてる」のが割りと露骨で読んでて腹が立っていたので「もう一冊日常パート続けたらもう読むのやめたろ」と思ってたんですけど、読者(私)が痺れを切らす間合いを測ったようにシリアス展開で第一部を締めました。

このギリギリを見極めた匙加減、プロってさすがですね、って別に私のためにこの漫画が描かれてるわけじゃないんですけど。

別に我慢して読んでたわけでもないですけど、待ってて良かった、切らなくて良かったと思える、見事なお点前の最終巻(第一部の)。

 

 

★★★★★

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現在の日本で有数の美麗な絵を描く漫画家で、大暮維人の筆で読んだコミカライズでようやく「そういえば化物語は吸血鬼が出てくる、耽美なお話だったんだ」と思い当たりました。

ちょうど「傷」のクライマックスに差し掛かったところですが、「大暮維人ならでは」と「大暮維人の無駄遣い」が交錯する楽しい2冊。「化物語」シリーズってくだらないときは本当にくだらなくて良いですよね。

原作小説・TVアニメと見てきましたけど、新鮮さのせいか自分が漫画メディアが好きなせいもあるのか、大暮維人の漫画版が一番好きです。たぶん西尾維新の手も入ってるんだと思うんですけど、ただコミカライズするだけじゃなくて一部の展開や描写を再構成していて、とても付加価値の高いコミカライズ。

「傷」が終わっても「偽」も引き続き描いてくれると嬉しいですけど、これほど描ける人をいつまでも他人の原作のコミカライズに束縛していいんだろうか、と、まるで原作者や編集者のような余計な心配を。

 

 

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原作小説を読んでいない代わりにTVアニメ版をサブスクで全話視聴済で、これまでの巻は付加価値が高いものの「あらすじを知っている話」の漫画を読んでいたんですが、今巻から晴れてTVアニメ版で未消化の、私が知らない物語に入りました。パチパチパチ。

今巻から新キャラとしてターニャの僚友というか上司の「砂漠の狐 ロンメル」モチーフのロメール将軍が出てきますが、なかなかパンチの効いた良いおっさんで楽しい。ターニャと良いコンビ。

「化物語」の大暮維人と同じく、これだけ描ける漫画家をいつまでこの原作のコミカライズに束縛していいんだろうか、と編集長のような心配をしてしまいます。

章の切れ目で作画担当の交代も勝手にちょっと危惧していたんですが、継続して描いていただけるようでヨカッタヨカッタ。だから誰目線なんだよ。

 

 

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福岡在住のフリーの同人作家(当時?)・ハンバーガー氏(おっさん)のインドアでオタクで陰キャで人見知りで意志薄弱でTwitter中毒で間抜けな日常あるあるを、美少女擬人化して1ページ漫画で。

一部の描き下ろしを除いてTwitterでタダで読める漫画ですけど、やっぱ単行本になると読みやすくて良いです。もともとタダで読めちゃって何だか申し訳なかったのでお布施の意味も込めて。

作品を扱った自分の記事を作者が見つけて喜んでくださって重畳ですが、

ハンバーガーちゃんが描いた漫画をAQMが誉めたブログをハンバーガーちゃんが喜んだツイートをAQMがブログに貼るという。循環取引かよ。

一見誰でも描けそうでいて真似のできない絵心と、独自のセンスで拾い上げた日常あるあるに満ちていて、わかりやすく楽しく可愛いイージーリーディングな一冊。

早く2巻にもお布施させてください。

 

 

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「なろう」発の前近代の架空(?)の中国の華やかな後宮を舞台にした美女ありイケメンありのミステリーもの。

当該巻は主人公ヒロイン・猫猫の出生、両親の過去にまつわる回想中心の切なく美しいエピソード。「なろう」ってもっとこう、アレな印象だったんですけど、思った以上に懐が深いというか、多様なんですねえ…

コミカライズに際しても情緒に溢れる申し分ない作画ですが、もう一編、サンデーDX版でも同じ原作が同時にコミカライズされていてそっちの方は読んでないんですが、読み比べしてみたくなりますね。

なんでしょね、良原作すぎてコミカライズを企画した両社が譲らなかった的なことなんかしらん。

 

 

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一冊かけた中編構成が多いニャリウッド・スタジオ・(ポンポさん)シリーズの、オムニバス短編集。

後の続巻に繋がる、映画を志す女子学生たちの短編も良いですが、出色は巻の2/3を占める、ポンポさんの祖父で伝説の名プロデューサーであるペーターゼン翁の「あの頃」を描いた伝記エピソード。

躍動する若き日の天才たちの軌跡、情熱、別離、創って遺すことで時間を超えて受け継がれていく意志。

「時には昔の話を」みたいな話です。

はあ。青春時代を作品として形にして遺せる、クリエイティブな仕事というか人生って、羨ましいですね。羨ましい。

 

 

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大戦を止め災厄を退けた7人の大魔術師のうちの1人が「過ちを繰り返さぬよう」と大陸の中心に図書館を建立した、中世ファンタジー世界。

知の守人たる図書館司書を目指す主人公の少年の成長譚で、たぶん英雄譚。

講談社のアフタヌーン作品ですが、作者がジャンプ系出身なこともあってか「ワンピース」に対するリスペクトが割りと直截的に表現されています。

また主人公が超克すべきハードルとして、現実に存在する差別問題を割りと辛辣にデフォルメして多民族の世界観の中に再現してみせる作風が特徴で、読んでいて心が痛む描写もしばしば見られます。

もう一点、おそらく作者のライフワークにするつもりと思われ、明らかに作品の構想のサイズがデカく3年や4年で完結できる壮大さではありません。5巻にしてようやくタイトルロールが登場。えっ、今まで将来の「図書館の大魔術師」その人は登場すらしてなかったんかい! 物語はまだ序盤ですが、自分はたとえ平均寿命まで生きたとしてもこの作品の完結を見届けずに死ぬことになるんじゃないか、と既に少し覚悟しています。

完結する時にまだ生きていられそう、という切実な理由で、ぜひ若い人にこそ読んでいただきたい。

 

 

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現代日本、青森は弘前を舞台に、人目を忍んで修行する女子高生魔女の暮らしを描いた、ちょっと不思議な日常もの。

ヒロイン・真琴の修行が進むにつれて、当初と比べてファンタジー色がどんどん強くなってきてますけど、作風が変わっていくというよりは「人々が見えない・知らないだけで世界は元からそうだったんだよ」と思わせる見せ方が大変上手い。

絵ぇ上手ぇー、可愛いー、のどかー、たまにトンデモー。

これだけ描けるアイデアと技術がありながら派手な展開で人目を引こうとすることなく誌面はあくまで穏やかで抑制的で、読むたびに「贅沢」という言葉が頭に浮かびます。

今更いうのもなんなんですけど、何でマガジン!? 角川じゃないの!?? どっから連れてきたんだよこんな作家w

あ、あとアニメ2期! お願いします!

 

 

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漫画家の青年の部屋に押しかけてきた、数年ぶりの幼馴染との再会、から勢いでそのまま結婚。の直後から始まる、4コマの匠による新婚イチャラブ日常4コマ。

主人公の漫画家の青年のように、作者がメモ帳片手に常にネタを探しながら生活しているのが目に浮かぶような、日常生活の中の些細で可笑しな瞬間を拾い集めて膨らませたような4コマ漫画。

自分は結婚願望がかなり無い方なんですけど、そんな自分をしてこの作品を読むと「他人同士が暮らすのにこんな良いことばっかりの生活になるわけないだろ」と思いつつも、ちょっと「結婚って…いいのかな…」とちょっと思います。ちょっと。

意中の人がイマイチ結婚に及び腰な人は全巻買って相手に無理やり貸し与えてみたら、ゼクシィを机の上にわざと置きっぱなしにしておくよりは、なにか状況が好転するかもしれません。

当然、自己責任でお願いします。作者はもちろん、私も何の責任も持ちません。

 

 

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オノ・ナツメの人気作「ACCA」と世界観を共有する、罪と赦しをテーマにした少しハードボイルド風味な現作。

治安の悪いヤッカラの前科持ちの男4人が、首都バードンに上京して高級嗜好品の煙草を売る店を営んでいきたい商売繁盛記になりたい、けど過去のしがらみやらなんやらで事件に巻き込まれるお話。

4巻ですが、エピソードは基本、単巻で完結していく中編で構成されます。設定やエピソードは積み重なっていくので、突然4巻からでも読み始められるってもんでもないですけど。

今巻は元マフィアのハートと、煙草店「プリミエラ」の紅一点・お手伝いの少女リリーにスポットが当たるお話。少々ネタバレですがリリーが何者かに誘拐されます。

自分もこんな風にダンディになりたいのに中々なれません。「どうやったらダンディになれますか?」って他人に訊くのはたぶんダンディではない、ということだけは、なんとなくわかるんですけど。

 

 

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夫と死別して実家で母親と娘と3人で暮らすアラフォー女のお隣の家に、幼馴染のアラフォー男が離婚して実家に出戻ってくる、というところから始まるお話。

恋にはならなかったけど、かつて子ども時代から青春時代にかけて交わって、その後離れて、40歳を前に再びご近所さんとして交わることになったもと幼馴染のお話。

まあ言ったらちょっとした同窓会のような生活のお話です。

あの頃はこんなだったねえ、こんなこともあったねえ、あれからどうしてたの? そんなことがあったんだ、そういえばあの頃はこんなこともあったねえ…

なんだか昔の友人たちや昔の彼女に、久しぶりに「どうしてる?」と電話したくなるような漫画。突然数年ぶりに連絡したら何かの勧誘だと思われそうで、しないですけど。

作中の彼女と彼は、同窓会が終わったらまた日常に帰っていくのか、同窓会のような日々がずっと続いていくのか、それとも。

 

 

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なんでもめんつゆで簡単クッキングしてしまうズボラ飯系のお料理4コマ。

4コマ漫画でレシピを紹介するので大体のレシピは2〜3コマ、短い時は1コマです。

黒髪おさげで八重歯で面倒くさがりのヒロイン、脇を支える主に職場仲間のサブキャラたちも、食に関しては譲れない一家言の持ち主たちばかりで、時に食に関して言い争い時に食に関して分かり合う人間関係が、見ていて可愛らしく微笑ましい。

最近は笑える美少女4コマ、可愛い王道4コマがだいぶ増えてきて、あんまり区分けに意味がないかもしれないですが、4コマ漫画専門誌「まんがライフ」掲載の作品でキャラとネタでオチをしっかりつけてクスッと笑わせる、クラシック・オーソドックス・王道で正統派の「4コマ職人」を感じさせる作風。

作中に出てくる、肉と脂と炭水化物をこよなく愛する元イケメンのデブが、他人事に見えません。

 

 

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内気で引っ込み思案の女の子・ぼっちが親友の発破もあって中学入学を機に一念発起、友だちをたくさん作ろうな4コマコメディ。

4コマですし、たくさんの登場人物を記号化してキャラ立てて、コミュ症ネタでユルく可愛らしく回してきた日常ものの、でも感動のフィナーレ。

「クラス全員と友達になれなかったら絶交」とぼっちに発破をかけた親友かいちゃんと、見事ハードルをクリアして無事に仲直りできるのか。

当初はクラスメイトを怖がっていた対人恐怖症のぼっちの成長が感無量、とかいろいろありますけど、卒業とか卒業式ものとかはねえ、まあズルいというか、こんなんちょっと泣くよねえ。

昨年まで並行して連載していた「三ツ星カラーズ」に続いての完結ですけど、新作の方はどうなっているのかしら?

 

 

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ネットで名言が数多く伝えられるあのラーメンハゲが、ようやく漫画の主人公になりました。

「ラーメン発見伝」「らーめん才遊記」で主役を食っていた名脇役の芹沢を主人公に据えた続編。

職人・経営者としてラーメン業界の頂点に立った芹沢は走り続けた疲れから枯淡の境地に至り、店と会社を若手に禅定し、自らはラーメン業界の裾野を放浪する旅に出る。

いや、旅には出ないですけど、そういう話です。

引退にはまだ早い中年にして、金も仕事も人も既に残し終わった芹沢が、後世に何を遺せるのかと思い悩む、「ミドルエイジクライシス」「終活」などに近接するテーマ。

と小難しそうなことはスパイス要素で、メインは割りと相変わらずラーメンハゲ無双です。

でもその小難しさのスパイスの苦味がいいですよね。

 

 

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「一緒に一夜を過ごした男女が」「一緒に朝ごはんを食べる」「短編」を描きなさい。

というお題に則って描かれたようなオムニバス恋愛短編連作。

一部、別エピソードで再登場するカップルはいるものの、基本的に読み切りのオムニバス短編で、固定のキャラの人気で読者を誘引することをほとんど放棄している漫画。

その割りに毎話毎話、新しく登場する男女のキャラクターたちが、朴訥ながら可愛らしい絵柄もあってか、とてもチャーミングに感じます。

というか「恋の始まりかけ」の男女はチャーミングなもので、固定のキャラの代わりに固定のその「瞬間」を選んだ、という感じ。そう感じるのはたぶん結果論ですね。

甘酸っぱい話が多いですけど、必ずしもハッピーエンドの幸福なカップルの話とは限らず、ビターエンドもちょいちょいあって、舌が甘ったるくなりすぎないのが、またいい感じ。

 

 

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愛らしいキャラ、メガネ少女のリコとメカ少年のレグが、作者の業を叩きつけたようなエグくてグロい目に遭いながら「アビス」と呼ばれる大地の大穴を潜る冒険もの。

ここ数巻かけた「成れ果て村」編エピソードの完結。

今回のエピソードもしんどかったネェ!

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「メイドインアビス」10巻より(つくしあきひと/竹書房)

最後を「のに」で繋いじゃうんだよネェ! だぁらまた次巻も読んじゃうんだよネェ!

地獄みたいな話ばっかりの漫画な「のに」ネェ!

 

 

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霊媒師の家系(かけい)のギャルと、いじめられっ子気味で孤独なオカルトオタクの少年の同級生ガールミーツボーイから始まる、オカルトバトルなバディもの?

関係ないけど、家系(かけい)と家系(いえけい)の区別がつかないの割りと困るので政府はなんとかして欲しい。

読者が新作漫画を読む時は、早くその作品を理解したいがために、その特徴を過去の作品群と引き比べて「この漫画はこういうジャンルだ」「こういう漫画なんだろう」「こうなっていきたい漫画なんだろう」と分類してラベルを、あるいはレッテルを貼って、作品を理解した(気になりた)くなるもんで、漫画家も編集部もまあその方が話が早いのでそうした手短かでキャッチーなラベリング、レッテリング(そんな言葉あるんですか)に積極的に乗っかっていくことに全然やぶさかじゃないことが多いんですが。

既刊3巻まで出てますが、この漫画はまるでそうしたキャッチーな理解を拒むかのように、どう転がっていきたい漫画なのか未だによくわかりません。なんでもアリ過ぎ、カオス過ぎる。

どこに転がっていくのかよくわからないのにとりあえずカオスに面白く転がり続けているので、型に嵌めて早く理解した気になりたいタイプの読者である私を不安にさせる、真偽不明・正体不明である事自体が本質の、オカルトそのものみたいな漫画。

なんなんこの漫画。親に貸す時なんつって説明すりゃいんだよコレ。

 

 

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高校生にして連載持ち少女漫画家の野崎くんに片想いする千代ちゃんの学園ラブコメ4コマ。登場キャラも多く割りと群像劇ギャグコメディ風味。

少女漫画出身らしい華やかな絵柄で、可愛い女の子たちと可愛い男の子たちがたくさん出てくる眼福な作品。だいたい年イチペースで13巻目。

とっくの昔にアニメ化した作品って、なんだか旬が過ぎた雰囲気になっちゃって「あとは固定ファンが支えていけ」みたいに話題にならなくなりがちですけど、一部の作品を除いてそうした「旬の雰囲気」と漫画本編の面白さって実はあんまり関係ないからネェ。

雰囲気をよそに近刊でもちょっとずつ個性的な新キャラが増えて相変わらず面白いです。自分は瀬尾と千代ちゃんと、最近のキャラだと鹿島の妹がお気に入り。

キャラ同士の人間関係上、明かされないことで誤解やすれ違いでネタを生み出してきた一部のキャラの秘密や正体が、少しずつキャラ同士で共有され始めています。「ローレライの正体」とか。

ん? まだまだ終わんないでよ?

 

 

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70歳のやもめ男と30歳の婚約破棄女の、オールドマン・ミーツ・ウーマン。

実に歳の差40歳の恋愛もので、たぶん自分が読んだ漫画の中で最高記録じゃないかなと思います。まあ年の差が大きければ偉いとか面白いとかいうものでもないですけど。

「BE・LOVE」などで描いた経歴のある作家さんで、本作は「モーニング」。

70歳のやもめ男が引退した造園師の親方ということもあって、作中に木々や草花、そして星がキーアイテムとして散りばめられた、なかなかロマンチックな作品。

まだほとんど何も起こってない1巻なので「褒めるのはまだ早いんじゃねえかな」という気もするんですけど、何も起こってないなりの心理描写が優しく丁寧で繊細で、なんか何度も読み返してしまう。

タイトルと表紙も良いよね。早よ2巻ください。

 

 

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地獄最強の悪魔デビィ・ザ・コルシファは最強故に地獄界で闘う相手がいなくなり、退屈しのぎに人間界へ現れた。人間界というか具体的にいうとその辺の高校生・六郎の部屋に現れた。

平凡な少年の元に異なる世界からどこかポンコツな居候(通い含む)がやってくる、いわゆる「美少女オバQ」の、今時は特に珍しいわけでもない建て付け。

「なんだよこのタイトル、憶えにくいわ」と思ってたんですけど「デビ雑魚ルシファー」ってことねw

「ポンコツは七難隠す」といいますか、ポンコツ属性でキャラに親近感を持たせるのは昨今の漫画の常套手段で、派生で「チョロ可愛い」とか色々ありますけど、自分が「ザコ可愛い」をここまで強く認識したのはこの漫画が初めてです。

最強! 美女! 雑魚! 無邪気! ユルい!

オイなんだこれ愛おしいぞ。守ってあげたい。

先が読める、キャラの記号化の最たるものですが、描写というか絵ヅラとツッコミが面白くてわかってても笑ってしまうw ズルいぞw

 

 

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量産型美少女萌え4コマのルックスを持ちつつも「登場人物が成長していくお仕事漫画」の背骨を頑なに守り続けた作品。9年かけて完結しました。

ヒロインと、彼女が所属するゲーム制作会社イーグルジャンプを襲った過去最大のピンチ。

ルックスどおりキャッキャウフフな描写がある反面、「ヒロインがぬるま湯の環境で向上心を持たずに過ごした事を指摘された挙句に仕事干される」とか、キャラクターたちの挫折や苦境の描写が真に迫って生々しく、美少女萌え4コマだと思って読んでみると「美少女4コマでこんな展開描く??」ってなる、意外としんどい漫画。

「がんばるゾイ!」だけで物事なんでも解決したら苦労しないし、仕事の役に立つ特効薬なんか描かれてません。読んだ時の精神状態の歯車がたまたま噛み合えば、「明日も仕事がんばろ」と思えるかもしれない程度。漫画だしそれでいんだわ。

「解決策」のスマートさよりも挫折から立ち上がる瞬間にスポットを当てた、見た目の割りにずっと泥臭い漫画でした。面白かったゾイ。

 

 

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1巻当初から家庭に学校に仕事に困難な悩みが多い主人公たちでしたが、今巻はもはや超克すべき壁を全て乗り越えた、まるで最終回の後のエピローグように、平穏で幸福な日常回。

読者によっては「もう描くべきことが残っていないんじゃないか」「もう終わっていいんじゃないか」と思ったかもしれない。

自分はそのへん甘党というか、エピローグはたっっっっぷり尺をとってもらいたいタチで、思い入れのあるキャラたちが幸福になった姿はいくらでも見ていたい方なので、割りと大歓迎ですけど。読んでて沁みるわ。

次回や次巻へのヒキのために不穏な伏線要素を置きにくるタイプの作家ではないので、次巻でどうなるかなんてまだわかったもんじゃないし、という気もします。

世の中いまこういう感じなんで、作者があんまり暗い話を描きたくなくて、ホッとするような優しい話を描きたかっただけのような気もします。

こんなん言ってて次巻で完結したりしてフハハハ。わからん。知らね。

 

 

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京都の老舗の和菓子屋の実家にバンドの夢を諦めて?帰ってきた跡継ぎ息子・和(なごむ)と、実家が事情あって預かってる小学生の女の子・一果(いつか)を軸にした和菓子屋さんの日常もの。

ヒロインの一果が前巻で小学校卒業して同時に家庭の問題の諸々も片づきまして、完結し頃ではあったんですけど、続きまして、の12巻。

作品としての縦軸というか大きな宿題が片付いたので、今巻は和菓子屋をめぐる人々の、人と人とが関わることのささやかな美しさをフリーハンドの単話完結で連ねて、平たく言うと「こち亀」化して各話の読後の満足度が高くなって面白かったです。

各話にモチーフとなる和菓子がアイテムとして仕込まれてるんですけど、そんな縛りの存在を忘れてしまうぐらい、控えめにさらっと、自然に。

 

 

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他の巻と比べて大味な内容であることは否めませんが、MHがGTMに置き換わったメタを作中に取り込んで読者を驚かせてみせるなど、作者は齢60を超えてなお意気盛んで、連載も4年以上休載もしていません。

10代の頃にこの作品を読み始めた時は、まさか自分が40代になってもFSSを読んでるとは思いもしなかったですし、そもそも漫画が30年以上かかって一度も完結することもなく続いているなんてことがあると思ってもいませんでした。当時はまだ「ガラスの仮面」も「王家の紋章」もせいぜい10年選手程度でしたから。

私の人生に、よく言えば寄り添い続け、悪く言えばまとわりついている、宿業のような漫画で、私がこのブログを始めた理由、ブログを続けている理由そのもののような作品。この作品について語りたいことがまだまだたくさんあります。

FSSが完結するまでは死にたくないのでなるべく健康に過ごして長生きして、80代になっても愛読していたいなあ、と思います。その際はぜひ電子化して絵や文字を拡大して読めるようになっていて欲しいものです。

物語を創ったり読んで楽しんだりすることに対して人の人生が短すぎるのは設定ミスで、せめてジョーカー星団の人々ように寿命を400年ぐらいに「設定」してくれたらよかったのに、と現実世界の「作者」にひとこと文句を言いたい。

 

 

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人が脳以外なら挿げ替えが効き、AI・ロボットと親子関係を結ぶことが可能となり、地球を遥か離れたコロニーに生活圏を拡げ、長距離バスに乗るぐらいのノリで宇宙旅行をするぐらいの未来。

夫を亡くした主婦・鵯ソラは、息子のロボット・宙二郎ともに、コロニー・コウアから客船で45日間かかる夫の実家、地球の日本の和歌山へ、遺骨をお墓に納めに行く旅をする。

SFの設定・世界観・背景というのは難しいもんで、あれこれ想像することはとても楽しいんですが、フィクションである以上、存在するだけで物語に影響しないとあんまり意味がなかったりします。情報量をいたずらに増やして読者を混乱させるだけの、いわゆる「要らない設定」。ファッションSF的とでもいうか。

この作品が多くの名作SFと共通して優れているところは、小さなエピソード群ながらどれもSF的なアイデアが物語に直結しているところ、物語とSF要素が密接に結びついて「SFでなければ描けない物語」になっている点。

え、SFじゃ当たり前なの? すいません自分ちょっとイキっちゃったっスか?

 

 

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「描きたいことしか描いてねえな」と「本当に描きたいことを全然描いてないんじゃないかな」という、相反する感想を常に抱かせる、おかしな作家です。

セールスを伸ばすことに特化したプロの仕事のようでいて、どこか「軽蔑していた商業主義」に手を出して売れてしまった自分に憮然としている文学少年のような。

創作におけるリソースを偏らせる極端さ、他の作品だったら力を入れているだろうポイントをガン無視して進めてしまう胆力は、エンタメで成功するための本質を見つけた故のプロフェッショナルな割り切りのようにも見える反面、漫画に対する諦観からくる投げやりさのようにも見えてしまって、うっかりした褒め方をしたら却って見下されてバカにされそうな怖さを感じます。

まあ、いんですよ。こっちも別に作者の歓心を買うためにやっていることではないので。

取ってつけたような一発逆転のひどいちゃぶ台返しのハッピーエンドでしたけど、自分はすごい好きだし、面白かったわ。

たぶんこの漫画のラストのことは忘れねえわ。

 

 

★★★★

なんかいっぱいあるんでここから勝手に見てください。★5★4もたいして変わらず面白かったです。

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定期記録。

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今年は転勤・引越で忙しいのとウマ娘にハマったせいで、読みたい漫画を読むのとブログを更新するのをちょいちょいサボりました。

はてなブログの更新日が操作できるのをいいことに、サボった日の分の記事を12月に入って後から書いて無理やり「毎日更新だった」ことにしました。

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そのせいで12月はとても忙しくとても疲れて「サボったら後が大変」と身に染みました。

「ブルーピリオド」をまだ読んでないので、来年は読みたいと思います。

 

じゃあ、おわりです。

来年も面白い漫画に恵まれますように。

 

よければ、あなたが読んで面白かった漫画の話も聞かせてください。